特殊車両通行許可に関する道路構造令の解説

道路構造令の解説特殊車両通行許可ガイド

特殊車両に関する法令はご存じですか?

特殊車両を走行させるために特殊車両通行許可を取得されると思います。

特殊車両通行許可を取得する必要がある車両は一般的制限値を超える車両でしたね。

少し視点を変えて、道路を造る場合に、算定の基準となる車両はどのようなものなのでしょうか。

その基準となる法令が道路構造令です。

いきなり条文を読み始めると混乱するかもしれません。

そこで・・・

  • 特殊車両に関する法令を知りたい!
  • 特殊車両の規制にはどのようなものがあるかを知りたい!
  • 条文はわからないのでかみ砕いて教えてほしい・・・

このようなお悩みをお持ちの方へ特殊車両通行許可申請を担う行政書士が特殊車両をとりまく手続きを徹底解説します。

 

行政書士
行政書士

この記事を読むと

「特殊車両に関する法令(道路構造令)」
がよくわかります。

 

この記事でお伝えしたい大切なこと

  1. 道路構造令の特殊車両に関する点について解説します。
  2. 特殊車両の走行規制の根拠法がわかります。

 

それでは具体的な中身を見ていきましょう。

道路構造令(特殊車両)について

道路制限令の中で、道路を造るうえで基準として考えている車両がどのような車両かを定めています。

道路構造令は特殊車両通行許可を取得するうえでは直接関係はありませんが、道路自体がどのような基準で造られているかを知っているだけで、特殊車両通行許可を必要とする車両である、一般的制限値を超える車両と道路の関係が少しわかると思います。

あまり詳しく深入りする必要はありませんが、このような仕組みになっているんだという理解程度にお読みください。

 

道路構造令(特殊車両)の条文を読んでみよう!

車両構造令の中で知っておいていただきたい点のみ抜粋します。

それは、第1条、第3条の2、第4条の3条です。

(この政令の趣旨)
第一条 この政令は、道路を新設し、又は改築する場合における高速自動車国道及び一般国道の構造の一般的技術的基準(都道府県道及び市町村道の構造の一般的技術的基準にあつては、道路法(以下「法」という。)第三十条第一項第一号、第三号及び第十二号に掲げる事項に係るものに限る。)並びに道路管理者である地方公共団体の条例で都道府県道及び市町村道の構造の技術的基準(同項第一号、第三号及び第十二号に掲げる事項に係るものを除く。)を定めるに当たつて参酌すべき一般的技術的基準を定めるものとする。

(高速自動車国道及び一般国道の構造の一般的技術的基準)
第三条の二 高速自動車国道又は一般国道を新設し、又は改築する場合におけるこれらの道路の構造の一般的技術的基準は、次条から第四十一条までに定めるところによる。

(設計車両)
第四条 道路の設計に当たつては、第一種、第二種、第三種第一級若しくは第四種第一級の普通道路又は重要物流道路(法第四十八条の十七第一項の規定により指定された重要物流道路をいう。以下同じ。)である普通道路にあつては小型自動車及びセミトレーラ連結車(自動車と前車軸を有しない被牽けん引車との結合体であつて、被牽けん引車の一部が自動車に載せられ、かつ、被牽けん引車及びその積載物の重量の相当の部分が自動車によつて支えられるものをいう。以下同じ。)が、その他の普通道路にあつては小型自動車及び普通自動車が、小型道路にあつては小型自動車等が安全かつ円滑に通行することができるようにするものとする。

2 道路の設計の基礎とする自動車(以下「設計車両」という。)の種類ごとの諸元は、それぞれ次の表に掲げる値とする。
車両構造令 第4条

引用元:道路構造令

道路構造令(特殊車両)の条文をわかりやすく解説します!

第1条

道路構造令の第1条には趣旨が示されています。

(この政令の趣旨)
第一条 この政令は、道路を新設し、又は改築する場合における高速自動車国道及び一般国道の構造の一般的技術的基準(都道府県道及び市町村道の構造の一般的技術的基準にあつては、道路法(以下「法」という。)第三十条第一項第一号、第三号及び第十二号に掲げる事項に係るものに限る。)並びに道路管理者である地方公共団体の条例で都道府県道及び市町村道の構造の技術的基準(同項第一号、第三号及び第十二号に掲げる事項に係るものを除く。)を定めるに当たつて参酌すべき一般的技術的基準を定めるものとする。

引用元:道路構造令

道路構造令の趣旨

道路構造令では道路を「新設・改築」する場合「高速自動車国道・一般国道・都道府県道・市町村同」の構造に関する一般的技術的基準を定めています。

 

第3条の2

道路構造令の第3条の2には高速自動車国道及び一般国道の構造の一般的技術的基準が示されています。

(高速自動車国道及び一般国道の構造の一般的技術的基準)
第三条の二 高速自動車国道又は一般国道を新設し、又は改築する場合におけるこれらの道路の構造の一般的技術的基準は、次条から第四十一条までに定めるところによる。

引用元:道路構造令

高速自動車国道及び一般国道の構造の一般的技術的基準

一般的技術的基準を第41条まで定めると記載されていることから、道路構造令の中心は「高速自動車国道及び一般国道の構造の一般的技術的基準」であることがわかります。

 

第4条

道路構造令の第4条には設計車両が示されています。

(設計車両)
第四条 道路の設計に当たつては、第一種、第二種、第三種第一級若しくは第四種第一級の普通道路又は重要物流道路(法第四十八条の十七第一項の規定により指定された重要物流道路をいう。以下同じ。)である普通道路にあつては小型自動車及びセミトレーラ連結車(自動車と前車軸を有しない被牽けん引車との結合体であつて、被牽けん引車の一部が自動車に載せられ、かつ、被牽けん引車及びその積載物の重量の相当の部分が自動車によつて支えられるものをいう。以下同じ。)が、その他の普通道路にあつては小型自動車及び普通自動車が、小型道路にあつては小型自動車等が安全かつ円滑に通行することができるようにするものとする。

2 道路の設計の基礎とする自動車(以下「設計車両」という。)の種類ごとの諸元は、それぞれ次の表に掲げる値とする。
車両構造令 第4条

引用元:道路構造令

設計車両

道路の設計にあたって、設計車両が安全かつ円滑に通行することができるようにするものとすると定められています。

つまり道路を造る基準となる車両を定めています。

 

道路構造令(特殊車両)についてのまとめ

道路構造令は特殊車両通行許可を取得するうえでは直接関係はありませんが、道路自体がどのような基準で造られているかを知っているだけで、特殊車両通行許可を必要とする車両である、一般的制限値を超える車両と道路の関係が少しわかると思います。