【建設業許可】よくある15個の質問

建設業許可に関する疑問にお答えします。

ポイント

建設業許可申請に関するよくある質問とは?

建設業許可を取扱う行政書士が「建設業許可申請に関するよくある質問」を解説します。

行政書士

この記事を読むと
「建設業許可申請に関するよくある質問」
が理解できます。

それでは具体的な中身を見ていきましょう。

建設業許可に関するQ&A

1.建設業許可はかならず必要ですか?

軽微な建設工事に該当する場合は建設業許可は不要です。

軽微な建設工事

【建築一式工事】

  • 1件の請負代金が1,500万円未満の工事(税込金額)
  • 請負代金の額にかかわらず、木造住宅で延面積が150平方メートル未満の工事(主要構造部が木造で、延面積の1/2以上を居住の用に供すること。)

【建築一式工事以外】

  • 1件の請負代金が500万円未満の工事(税込金額)

2.知事許可と大臣許可の違いは何ですか?

  • 1つの都道府県にだけ営業所を置く場合は「知事許可」
  • 上記以外は「大臣許可」

※1つの都道府県に複数の営業所を置いても「知事許可」です。

3.特定建設業の許可と一般建設業の許可に違いは何ですか?

  • 発注者から直接請け負った建設工事について、下請金額の総額が4,000万円(建築一式工事の場合は6,000万円)以上となる下請契約を締結して施工しようとする場合は「特定建設業の許可」
  • 上記以外は「一般建設業の許可」

※金額は、下請1社についてではなく、その工事1件について下請に発注した金額の合計です。

4.建設業許可の有効期限はありますか?

建設業許可の有効期限

  • 建設業許可の有効期間は5年(期間満了日が日曜日等の休日であってもその日)
  • 5年ごとの更新を受けなければ建設業許可は失効します。
  • 建設業許可の更新ができる期間は有効期間の満了日の3ヶ月前から30日前までに申請

5.個人自営業の父親から建設業を受け継ぎましたが、建設業の許可も受け継げますか?

  • 建設業の許可は父親個人に対して与えられたものであるため許可を引き継ぐことはできません。
  • 改めて新規で許可取得が必要です。

6.個人事業で建設業許可を取得していますが、法人成りした場合、建設業許可を引き継げますか?

  • 個人と法人では許可を引き継ぐことはできません。
  • 法人として新規許可申請を行う必要があります。

7.建設業許可を取得する要件は何ですか?

建設業許可の要件

  1. 経営業務の管理責任者がいること
  2. 専任技術者を営業所ごとに置いていること
  3. 請負契約に関して誠実性を有していること
  4. 請負契約を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有していること
  5. 欠格要件に該当しないこと

8.経営業務管理責任者の要件は何ですか?

経営業務管理責任者

次のいずれかに該当すること(実務経験)

  • 「常勤の役員等」が該当すること
    • 「建設業(5年以上)」+「経管の経験」
    • 「建設業(5年以上)」+「経管に準ずる地位にある者として経営業務を管理した経験」
      • ※経管に準ずる地位にある者・・・経営業務を執行する権限の委任を受けた者に限る。
    • 「建設業(6年以上)」+「経管に準ずる地位にある者として経管を補佐した経験」
  • 「常勤の役員等」が下記に該当+「財務管理・労務管理・業務運営」の補佐者を配置
    • 「建設業(2年以上)」+「役員等の経験」+「5年以上役員等または役員等に次ぐ職制上の地位にある者」(財務管理・労務管理・業務運営を担当するものに限る)
    • 「5年以上役員等の経験」+「建設業(2年以上)役員等の経験」
  • 国土交通大臣が上記に掲げるものと同等以上の経営体制を有すると認定したもの

9.専任技術者の要件は何ですか?

一般建設業許可の専任技術の要件

  1. 指定学科で高卒後5年以上、または、大卒後3年以上の実務経験
  2. 10年以上の実務経験
  3. 国土交通大臣が認定した者

特定建設業許可の専任技術の要件

  1. 国家資格者
  2. 指導監督的実務経験を有する者
  3. 大臣特別認定者
    1.  国土交通大臣認定者
    2.  指定建設業7業種で過去に特別認定講習の効果評定合格者または国土交通大臣が定める考査合格者

実務経験

  • 経験年数を確認するため、1年を12か月として必要年数分の確認資料の提出が必要

確認資料の内容

  • 実務経験当時の常勤性
  • 経験内容

実務経験内容の主な確認資料

  • 証明者が建設業許可を有している(いた)場合
    • 変更届出書(決算変更届)の表紙・工事経歴書の写し(期間分)
  • 証明者が建設業許可を有していない場合
    • 工事請負契約書、工事請書、注文書等の写し(期間分)

10.常勤性の確認書類は何ですか?

常勤性の確認書類

  • 健康保険被保険者証(事業所名、資格取得年月日が記載されているもの)
  • 健康保険・厚生年金被保険者(資格取得確認及び)標準報酬決定通知書
  • 法人税確定申告書の役員報酬明細
  • 雇用保険被保険者資格取得確認通知書

11.財産的基礎・金銭的信用とは何ですか?

一般建設業の財産的要件

  • 次のいずれかに該当する
    • 自己資本が500万円以上ある
    • 500万円以上の資金調達能力がある
    • 許可申請直前の過去5年間許可を受けて継続して営業した実績がある

「自己資本」

  • 法人:貸借対照表における純資産合計の額
  • 個人:期首資本金、事業主借勘定及び事業主利益の合計額から事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金の額を、加えた額

「500万円以上の資金の調達能力」

  • 500万円以上の資金について金融機関の預金残高証明書や融資証明書等
    (申請直前1か月以内のものが必要)

特定建設業の財産的要件

  • 次のすべてに該当する
    • ① 欠損の額が資本金の20%を超えていない
    • ② 流動比率が75%以上である
    • ③ 資本金が2,000万円以上、かつ、自己資本が4,000万円以上である

「欠損の額」

  • 法人:貸借対照表の繰越利益剰余金が負である場合にその額が資本剰余金、利益準備金及びその他の利益剰余金の合計額を上回る額
  • 個人:事業主損失が事業主借勘定の額から事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金を加えた額を上回る額

「流動比率」

  • 流動資産÷流動負債×100(%)

「資本金」

  • 法人:
    • 株式会社の払込資本金
    • 持分会社等の出資金額
  • 個人:期首資本金

「自己資本」

  • 法人:貸借対照表における純資産合計の額
  • 個人:期首資本金、事業主借勘定及び事業主利益の合計額から事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金の額を、加えた額

12.許可申請に必要な書類はどこで入手できますか?

兵庫県の場合

インターネット利用可

建設業許可申請書等のダウンロード

インターネット利用不可

(一社)兵庫県建設業協会本部
所在地:〒651-2277 神戸市西区美賀多台1-1-2
電話:078-997-2300

岡山県の場合

インターネット利用可

建設業許可申請書等のダウンロード

13.許可申請から許可取得まではどの位の期間が必要ですか?

申請書受理後おおむね2ヶ月程度(問題がない場合)

14.社会保険(健康保険、厚生年金保険)、雇用保険に加入していなければ許可を受けることはできないのですか?

保険加入要件

次のいずれかに該当すること(保険加入要件)

  • 健康保険加入(適用事業所の場合)
  • 厚生年金保険加入(適用事業所の場合)
  • 雇用保険加入(適用事業所の場合)

15.500万円以上の資金調達能力について、複数の金融機関の残高証明書の額を合算することは認められますか?

複数の金融機関に申請者名義の預金残高がある場合、残高日が同一日の預金残高証明書の額を合算し、500万円以上あれば認められます。

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