【飛行マニュアル】インフラ点検2をポイント解説!
飛行マニュアルをご存じですか?
飛行マニュアルは標準でよういされているものがあります。
独自で飛行マニュアルを作成しても構いません。
そこで・・・
チェック
- 飛行マニュアルの具体例を教えてほしい。
- 飛行マニュアルのインフラ点検マニュアル②について教えてほしい。
なんて悩んでいませんか?
このようなお悩みをお持ちの方へドローン飛行許可申請を担う行政書士がドローンをとりまく手続きを徹底解説します。
この記事を読むと
「インフラ点検マニュアル2」
がよくわかります。
それでは具体的な中身を見ていきましょう。
標準マニュアル02(インフラ点検)について
「DID・夜間・目視外・30m」を「インフラ点検を目的」とし、
「飛行場所を特定しない申請」で申請する場合に適用可能なマニュアルです。
標準マニュアル02(インフラ点検)は
「DID・夜間・目視外・30m」を「インフラ点検を目的」とし、
「飛行場所を特定しない申請」で申請する場合に必ず使用しなければいけないわけではなく、標準マニュアル02(インフラ点検)に記載されている内容を遵守できるのであれば使用できるマニュアルというわけです。
申請を通す面から言うと、国土交通省が作成したマニュアルなので、マニュアル不備で許可が下りないことはないのですが、かなり厳しい内容になっているので、運用面で使用できるかどうかを慎重に考える必要があります。
標準マニュアル02(インフラ点検)の重要ポイント
標準マニュアル02(インフラ点検)の中で特に注意が必要な項目は「3.安全を確保するために必要な体制」です。
中でも特に確認と対策が必要と思われる部分にマーカーを引いてみました。
実際の飛行時にクリアできるかどうかご確認ください。
(なお、最終的な確認は必ず最新の標準マニュアル02(インフラ点検)を確認ください。)
3.安全を確保するために必要な体制
3-1 無人航空機を飛行させる際の基本的な体制
- 場所の確保・周辺状況を十分に確認し、第三者の上空では飛行させない。
- 機体の耐風性能を上回る風速では飛行させない。
- 雨の場合や雨になりそうな場合は飛行させない。
- 十分な視程が確保できない雲や霧の中では飛行させない。
- 飛行させる際には、安全を確保するために必要な人数の補助者を配置し、相互に安全確認を行う体制をとる。
- 補助者は、飛行範囲に第三者が立ち入らないよう注意喚起を行う。
- 補助者は、飛行経路全体を見渡せる位置において、無人航空機の飛行状況及び周囲の気象状況の変化等を常に監視し、操縦者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行う。
- ヘリコプターなどの離発着が行われ、航行中の航空機に衝突する可能性があるような場所では飛行させない。
- 第三者の往来が多い場所や学校、病院等の不特定多数の人が集まる場所の上空やその付近を飛行させる場合は、第三者の立ち入り制限を行ったうえで飛行させるとともに、突風等の不測の事態を考慮して当該場所の付近(近隣)の第三者や物件への影響を予め現地で確認・評価し、補助者の増員等を行う。
- 高速道路、交通量が多い一般道、鉄道の上空やその付近を飛行させる場合は、事前に飛行ルートを確認し支障物件等が無いか確認するとともに、安全を確保するために必要な人数の補助者を配置し、相互に安全確認を行う体制をとり、飛行範囲に第三者が立ち入らないように注意喚起を行う。また、車両が走行する車線もしくは鉄道、及び支障物件等に接近した場合は操縦者に適切な助言を行い、飛行を中止する等適切な安全措置をとる。
- 高圧線、変電所、電波塔及び無線施設等の施設付近を飛行させる場合は、飛行距離及び高度の限界値を設定して不必要な飛行を行わないようにし、第三者の立ち入り制限を行ったうえで飛行させるとともに、突風や電波障害等の不測の事態を考慮して当該場所の付近(近隣)の第三者や物件への影響を予め現地で確認・評価し、補助者の増員等を行う。
- 飛行場所付近の人又は物件への影響をあらかじめ現地で確認・評価し、補助員の増員等を行う。
- 人又は物件から 30m 以上の距離を確保できる離着陸場所を可能な限り選定すること。
- 飛行場所に第三者の立ち入り等が生じた場合には速やかに飛行を中止する。
- 人又は家屋が密集している地域の上空では夜間飛行は行わない。
- 人又は家屋が密集している地域の上空では目視外飛行は行わない。ただし、やむを得ず業務上飛行が必要な場合は必ず常時操縦者と連絡を取り合うことができる補助者による目視内での飛行を行い、飛行距離及び高度の限界値を設定して不必要な飛行を行わないようにし、第三者の立ち入り制限を行ったうえで飛行させるとともに、突風等の不測の事態を考慮して当該場所の付近(近隣)の第三者や物件への影響を予め現地で確認・評価し、補助者の増員等を行う。
- 夜間の目視外飛行は行わない。
3-2 人又は家屋の密集している地域の上空における飛行又は地上又は水上の人又は物件との間に 30mの距離を保てない飛行を行う際の体制
- 飛行させる無人航空機について、プロペラガードを装備して飛行させる。装備できない場合は、第三者が飛行経路下に入らないように監視及び注意喚起をする補助者を必ず配置し、万が一第三者が飛行経路下に接近又は進入した場合は操縦者に適切に助言を行い、飛行を中止する等適切な安全措置をとる。
- 無人航空機の飛行について、補助者が周囲に周知を行う。
3-3 夜間飛行を行う際の体制
- 夜間飛行においては、目視外飛行は実施せず、機体の向きを視認できる灯火が装備された機体を使用し、機体の灯火が容易に認識できる範囲内での飛行に限定する。
- 飛行高度と同じ距離の半径の範囲内に第三者が存在しない状況でのみ飛行を実施する。
- 操縦者は、夜間飛行の訓練を修了した者に限る。
- 補助者についても、飛行させている無人航空機の特性を十分理解させておくこと。
- 夜間の離発着場所において車のヘッドライトや撮影用照明機材等で機体離発着場所に十分な照明を確保する。
3-4 目視外飛行を行う際の体制
- 飛行の前には、飛行ルート下に第三者がいないことを確認し、双眼鏡等を有する補助者のもと、目視外飛行を実施する
- 操縦者は、目視外飛行の訓練を修了した者に限る。
- 補助者についても、飛行させている無人航空機の特性を十分理解させておくこと。
3-5 非常時の連絡体制
- あらかじめ、飛行の場所を管轄する警察署、消防署等の連絡先を調べ、2-8(16)に掲げる事態が発生した際には、必要に応じて直ちに警察署、消防署、その他必要な機関等へ連絡するとともに、以下のとおり許可等を行った国土交通省航空局次世代航空モビリティ企画室、地方航空局保安部運用課又は空港事務所まで報告する。なお、夜間等の執務時間外における報告については、24 時間運用されている最寄りの空港事務所に電話で連絡を行う。
標準マニュアル02(インフラ点検)についてのまとめ
このように標準マニュアル02(インフラ点検)を使用すると飛行条件がかなり制限されます。
制限される内容で問題ない場合は、そのまま「標準マニュアル02(インフラ点検)」を使用しても問題ありません。
ただし、制限される内容だと業務に支障が出る場合は、「標準マニュアル02(インフラ点検)」をベースに改良した「独自マニュアル」を作成する必要があります。