ドローンに関係する小型無人機等飛行禁止法をポイント解説!
ドローンに関する法律、小型無人機等飛行禁止法はご存じですか?
ドローンを飛行させるなら航空法の知識はもちろんのこと小型無人機等飛行禁止法の理解も必須です。
いきなり条文を読み始めると混乱するかもしれません。
そこで・・・
チェック
- ドローン飛行に関する法律、小型無人機等飛行禁止法を知りたい!
- 小型無人機等飛行禁止法の内容は?
- 条文はわからないのでかみ砕いて教えてほしい・・・
なんて悩んでいませんか?
このようなお悩みをお持ちの方へドローン飛行許可申請を担う行政書士がドローンをとりまく手続きを徹底解説します。
この記事を読むと
「ドローンの飛行規制に関する法律(小型無人機等飛行禁止法)」
がよくわかります。
それでは具体的な中身を見ていきましょう。
小型無人機等飛行禁止法について
「小型無人機等飛行禁止法」は正式には「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」といいます。
ようするに、国の重要施設の上空や周辺を無人航空機(ドローン)等が飛行することを禁止している法律です。
小型無人機等飛行禁止法の条文をわかりやすく解説します!
(目的)
引用元:重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律
第一条 この法律は、国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等、防衛関係施設、空港及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行を禁止することにより、これらの重要施設に対する危険を未然に防止し、もって国政の中枢機能等、良好な国際関係、我が国を防衛するための基盤並びに国民生活及び経済活動の基盤の維持並びに公共の安全の確保に資することを目的とする。
ドローンの飛行禁止となる対象
- 国会議事堂
- 内閣総理大臣官邸
- その他の国の重要な施設等
- 外国公館等
- 防衛関係施設
- 空港
- 原子力事業所
小型無人機等飛行禁止法における規制の概要
飛行禁止エリア
- 重要施設上空
- 重要施設周辺のおよそ300mの空域
規制の対象となる小型無人機等の飛行
①小型無人機を飛行させること
- 無人飛行機(ラジコン飛行機等)
- 無人滑空機
- 無人回転翼航空機(ドローン等)
- 無人飛行船等
②特定航空用機器を用いて人が飛行すること
- 気球
- ハンググライダー
- パラグライダー等
飛行禁止場所
- 対象施設の敷地・区域の上空(レッド・ゾーン)
- 周囲おおむね300mの上空(イエロー・ゾーン)
対象施設
小型無人機等禁止法に基づき指定する施設
- 国の重要な施設等
- 国会議事堂
- 内閣総理大臣官邸
- 最高裁判所
- 皇居等
- 危機管理行政機関の庁舎
- 対象政党事務所
- 対象外国公館等
- 対象防衛関係施設
- 対象空港
- 対象原子力事業所
特措法に基づき指定する施設
- 大会会場等(令和元年改正で追加)
- 空港(令和元年改正で追加)
飛行禁止の例外
下記の場合に限り、小型無人機等の飛行禁止に関する規定は適用されません。
- 対象施設の管理者又はその同意を得た者による飛行
- 土地の所有者等が当該土地の上空において行う飛行
- 土地の所有者の同意を得た者が、同意を得た土地の上空において行う飛行
- 国又は地方公共団体の業務を実施するために行う飛行
ただし、対象防衛関係施設及び対象空港の敷地又は区域の上空(レッドゾーン)においては、以下の場合であっても、対象施設の管理者の同意が必要です。
- 土地の所有者若しくは占有者が当該土地の上空において行う飛行
- 国又は地方公共団体の業務を実施するために行う飛行
飛行禁止の例外にあたる場合に必要な通報手続
ドローンなどの飛行を行う48時間前までに、施設周辺地域を管轄する警察署に通報をする必要があります。
通報書の提出
48時間前までに、施設周辺地域を管轄する警察署に所定の通報書を提出します。
通報書には、飛行区域を示す地図を添付する必要があります。
同意を証明する書面の写しの提出
施設の管理者等から同意を得て飛行を行う場合、交付された同意を証明する書面の写しを提出する必要があります。
小型無人機等の飛行を行うのが国や地方公共団体の委託を受けた事業者等である場合には、国や地方公共団体から委託を受けて小型無人機等の飛行を行うことを証明する書面の写しを提出する必要があります。
機体の提示
警察署において実際に飛行させる小型無人機等を提示する必要があります。
ただし、それが困難な場合には、当該小型無人機等の写真を提示します。
詳しい流れは下記を参照ください。
https://www.npa.go.jp/bureau/security/kogatamujinki/tsuhou.html
違反に対する罰則
小型無人機等飛行禁止法の規定に違反した場合の罰則はどのようなもにになるのでしょうか。
下記に該当する場合は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金 に処せられます。
- 対象施設の敷地・区域の上空(レッド・ゾーン)で小型無人機等の飛行を行った者
- 小型無人機等飛行禁止法第11条第1項に基づく警察官の命令に違反した者