解体の仕事で「許可」を考えるとき、まず分かれ道になるのが 「建設業許可(解体工事業)」と「解体工事業登録」は別物 だということです。ざっくり言うと、1件税込500万円以上の解体工事を請けるなら建設業許可が必要、500万円未満の解体だけなら解体工事業登録で足ります。そして、許可の最大の関門はやはり営業所技術者(旧:専任技術者。以下、営業所技術者)——解体に対応する資格か、実務経験で満たします。本記事では、岡山県で建設業に特化する行政書士が、許可と登録の違い・要件・とび土工からの追加・費用と期間の目安、そして公共解体や経審への成長までを整理します。
※ 許可・登録の要否や要件充足は事業者ごとの実態で判断が分かれます。最終判断は有資格者(行政書士)にご確認ください。
まず整理:建設業許可(解体)と解体工事業登録の違い
混同されがちな2つを並べます。
| 建設業許可(解体工事業) | 解体工事業登録 | |
|---|---|---|
| 請けられる工事 | 税込500万円以上の解体も可 | 500万円未満の解体のみ |
| 根拠 | 建設業法 | 建設リサイクル法 |
| 技術者 | 営業所技術者(資格 or 実務経験10年) | 技術管理者 |
| 営業エリア | 許可行政庁の範囲で全国の現場対応の考え方 | 工事をする区域ごとに登録が必要 |
| 経審・公共工事 | 進める(許可が前提) | 不可 |
ポイントは、建設業許可(解体)を持っていれば、解体工事業登録は不要になるという点です。逆に登録だけでは500万円以上の解体は請けられず、公共工事にも進めません。「これから伸ばしたい」なら許可が本筋です。
500万円ラインと「どちらが必要か」の考え方
- 1件の請負金額が税込500万円以上の解体を請けるなら → 建設業許可(解体工事業)。
- 500万円未満の解体だけ、かつ当面その範囲なら → 解体工事業登録でも対応可。
- ただし、元請から「許可業者であること」を求められる、公共工事に入りたい、規模を伸ばしたい——いずれかに当てはまるなら、最初から建設業許可を目指すのが効率的です。
「今は小規模だが将来は公共解体も」という方は、登録で止まらず許可まで見据えると、取り直しの手間を避けられます。
解体工事業 許可の要件(経管・営業所技術者)
建設業許可(解体)の核心は、ほかの業種と同じく2つの「人」の要件です。
- 経営業務の管理責任者(経管):建設業の経営経験がある人(原則、役員等としての経験)。
- 営業所技術者:営業所ごとに置く技術者。解体に対応する資格か、解体工事業での実務経験(原則10年)で満たします。
加えて、財産的基礎(一般建設業なら自己資本500万円以上等)・誠実性・欠格要件に該当しないこと、などが必要です。
営業所技術者になれる資格・実務経験
解体工事業の営業所技術者は、主に次のいずれかで満たします。
- 資格ルート:土木施工管理技士・建築施工管理技士(解体に対応する種別・年次)、技術士、解体工事施工技士 など。資格の種類・取得年次によって解体に使えるかが変わります。
- 実務経験ルート:解体工事業で原則10年以上の実務経験を、注文書・請求書+入金記録・確定申告書・厚生年金記録などの客観的書類で証明する。
※ 解体工事業は近年に独立した業種のため、過去の「とび・土工・コンクリート工事」での経験をどう扱うかなど、経過的な取扱いが論点になることがあります。資格・経験が解体の営業所技術者に使えるかは個別確認が安全です。(実務経験の証明方法は営業所技術者(旧:専任技術者)の実務経験10年を証明する方法で詳しく解説しています。)
とび・土工から解体工事業を「追加」するケース
もともととび・土工・コンクリート工事の許可を持っていて、そこに解体工事業を追加したい、という相談は岡山でもよくあります。
- 既存許可への業種追加として申請します。
- 解体の営業所技術者要件(資格 or 実務経験)を別途満たす必要があります。
- とび土工時代の経験が解体の経験年数に使えるかは、内容・時期により判断が分かれます。
「とび土工は取ったが、解体は登録のまま」という状態の方は、解体も許可に揃えると500万円以上の解体・公共解体に進めます。
費用と期間(岡山県・知事許可の目安)
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 岡山県知事許可(新規・一般)の法定費用(証紙) | 90,000円 |
| 業種追加(既存許可に解体を足す)の法定費用(証紙) | 50,000円 |
| 行政書士報酬(代行) | 事務所により異なる(当事務所は要件判断・専技設計・電子申請代理込みのフルサポート) |
| 申請から許可まで | おおむね2ヵ月程度(標準処理期間・書類の状況による) |
※ 金額・期間は時点や個別事情で変わります。解体工事業登録(500万円未満向け)が別途必要な場面もあります。最新の費用は無料相談でお見積りします。
許可のその先——公共解体・経審・成長
解体の需要は、老朽建物の建替え・インフラ更新を背景に底堅く、公共発注の解体・除却も継続的にあります。ここに入るには建設業許可(解体)+経営事項審査(経審)+入札参加資格が必要です。
- 経審では、技術職員・社会保険加入・売上・自己資本などが点数化されます。解体専門で伸ばすなら、経審のランクが受注の幅を左右します。
- 「あと数点でランクが上がる」場面では、資格の追加・決算の見せ方・社会保険の整備で改善できる余地があります。
- 経審は毎年の受審が実務上ほぼ必須で、事業年度終了報告(決算変更届)も毎年必要です。
許可 → 民間解体の拡大 → 経審 → 公共解体 → 毎年の更新管理、という流れで事業は伸びます。当事務所はこの一連を建設業特化で継続サポートしています(毎年の更新・期限管理をまとめてお任せできる顧問契約(月5,500円〜の3プラン)もあります)。経審の詳しい進め方は 経審(経営事項審査)のページ をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
- Q1. 解体工事業登録があれば建設業許可は要りませんか?
- 500万円未満の解体だけなら登録で対応できますが、税込500万円以上の解体や公共工事に進むには建設業許可(解体工事業)が必要です。許可を持っていれば登録は不要になります。
- Q2. 資格がなくても解体の営業所技術者になれますか?
- 解体工事業で原則10年以上の実務経験を客観的書類で証明できれば、営業所技術者(旧:専任技術者)の要件を満たせる場合があります。過去のとび土工経験が解体に使えるかは個別判断です。
- Q3. とび・土工の許可に解体を追加できますか?
- 業種追加として申請できます。ただし解体の営業所技術者要件を別途満たす必要があります。とび土工時代の経験が解体年数に算入できるかは内容・時期で判断が分かれます。
- Q4. 解体の許可を取るのにどのくらいかかりますか?
- 岡山県知事許可(新規・業種追加とも)で、書類が整っていればおおむね2ヵ月程度が目安です(標準処理期間)。
- Q5. 公共の解体工事に入りたいのですが、許可だけで足りますか?
- 許可に加えて、経営事項審査(経審)と入札参加資格が必要です。許可取得後、毎年の経審・決算変更届を含めて計画的に進めるのがおすすめです。
まとめ|岡山で解体の建設業許可をお考えなら無料相談から
解体の仕事を伸ばすなら、まず 「建設業許可(解体工事業)」と「解体工事業登録」の違いを押さえることが出発点です。500万円以上の解体・公共解体・経審に進むなら建設業許可が本筋。鍵は営業所技術者(解体に使える資格か、解体工事業での実務経験10年)です。とび土工からの追加や、登録からの切り替えも含め、「自社は何の要件を満たせるか」を、まずは無料相談で整理してみてください。
無料相談はお電話(070-8567-3197/平日9〜18時)・LINE・お問合せフォームから受け付けています。解体で許可が要るのか登録でよいのか、営業所技術者を満たせるかを建設業特化の行政書士が診断します。