
建設業許可の変更届で届出漏れが起きるのは、制度の側から引こうとするからです。
岡山県の手引には「変更届出事項及び提出書類等一覧表」があり、届出事項が1〜19まで番号で並んでいます。ところが会社側に起きるのは「No.8の役員等の追加・交替」ではなく、「専務が辞めた」「増資した」「社長が代わった」という出来事です。番号から引ける人は、そもそも届出が必要だと気づいている人だけです。
そこで本記事は、変更届を出来事のほうから逆引きします。結論を先に3つ出します。
- 1つの出来事は、たいてい複数の届出に分解されます。 増資すれば資本金の額の変更届が要り、そのときに100分の5以上の株主・出資者のメンバーが入れ替わっていれば役員等の変更届も併せて必要になります(手引 PDF p.170 注8)。専務が辞めたのなら役員等の削除届に加えて、その人が経営業務の管理責任者(経管)や営業所技術者(旧:専任技術者)を兼ねていれば、そちらの変更届も同時に出すことになります(手引 PDF p.143)。
- 分解された届出は、期限がばらばらに走ります。 役員等の変更は30日以内、経管・営業所技術者等の変更は2週間以内です(手引 PDF p.170)。同じ日に起きた1つの出来事なのに、締切が2つあるということです。実務では短いほうに合わせて動かすほかありません。
- その一方で、届け出なくてよいものもはっきり書かれています。 代表的なのが役員の重任(任期満了に伴う再任)で、手引は「役員重任の場合、変更届を提出する必要はありません」と明記しています(手引 PDF p.143)。逆に、代表権のみの異動や役名だけの変更(取締役→代表取締役など)は届出が必要です(審査要領 PDF p.32-33)。直感と一致しないので、ここを確定させておく価値があります。
事由ごとの一覧(何番の事項が何日以内で、どの様式か)は建設業許可を取った後の手続き全体像(更新・決算変更届・変更届カレンダー)に全19事由の表がありますので、事由から引きたい方はそちらをご覧ください。本記事は、その手前にある「うちに起きたこの出来事で、何と何を出すことになるのか」を扱います。
※ 届出の要否と期限の当てはめは、変更の中身や会社の実態によって判断が分かれます。本記事は岡山県知事許可を受けている事業者を想定した一般的な整理にとどまり、個別の会社について結論を保証するものではありません。最終判断は有資格者(行政書士)または岡山県の担当窓口にご確認ください。
1. 出来事から引く|「うちに起きたこと」で変更届を探す
まず、読者側の出来事を縦軸に置いた表を掲げます。制度側の分類(届出事項の1〜19)ではありません。
読み方は次のとおりです。「分解される届出」の欄が2行以上ある行が、事故の起きやすい出来事です。1つ出せば終わりだと思っていると、もう1本の期限を落とします。「実務上の締切」の欄は、複数の期限が走る場合に最も短いものへ丸めた日付です。
| 会社に起きたこと | 分解される届出 | それぞれの期限 | 実務上の締切 | 詳しくはこちら |
|---|---|---|---|---|
| 増資した | ①資本金の額 ②100分の5以上の株主・出資者のメンバーに増減があれば役員等の変更届 | ①30日以内 ②覚知から30日以内 | 30日 | 役員変更届の書き方 |
| 社長(代表取締役)が代わった | ①建設業法上の代表者変更 ②役員等の追加・交替 ③前任が経管なら常勤役員等の変更届 ④前任が営業所技術者等なら当該変更届 | ①②30日以内 ③④2週間以内 | 2週間 | 役員変更届の書き方 |
| 取締役が1人辞めた/入った | ①役員等の削除・追加 ②その人が経管・営業所技術者等を兼ねていたら当該変更届 | ①30日以内 ②2週間以内 | 2週間 | 役員変更届の書き方 |
| 役職だけ変わった(取締役→代表取締役 等) | 役員等の役職変更(+様式第12号) | 30日以内 | 30日 | 役員変更届の書き方 |
| 経管・営業所技術者が辞める | 後任がいれば変更届/後任就任までに空白が生じるなら廃業届 | 2週間以内 | 2週間 | 経管・営業所技術者の退職 |
| 一部の業種をやめた | ①許可業種の一部廃業 ②営業所技術者等の削除・変更の届 | ①②とも2週間以内 | 2週間 | 廃業届の書き方 |
| 特定を維持できず一般に切り替える(特定の許可が一部でも残っている場合) | 当該業種の廃業届+営業所技術者等の削除届を、般特新規許可申請と併せて提出 | 申請と同時 | 申請と同時 | 般特新規とは |
| 商号(屋号)を変えた | 商号(法人)/名称(個人) | 30日以内 | 30日 | 商号変更・屋号変更の届出 |
| 本店・営業所を移した | 営業所の所在地(電話番号が変わるなら切替後に提出) | 30日以内 | 30日 | 商号変更・屋号変更の届出/自宅を営業所にして建設業許可は取れる? |
| 支店を出した・閉じた・所長が代わった | 従たる営業所の新設/廃止、令3条の使用人 ほか | いずれも2週間以内 | 2週間 | 令3条の使用人とは |
| 社会保険の加入状況が変わった | 健康保険等の加入状況(様式第7号の3) | 2週間以内 | 2週間 | 建設業許可に社会保険の加入は必須? |
| 100分の5以上の株主のメンバーが入れ替わった | 役員等の変更届(+様式第14号) | 覚知から30日以内 | 30日 | 役員変更届の書き方 |
| 個人事業主の氏名が変わった | 個人事業主の氏名変更(本人が経管なら様式第7号別紙、支配人がいれば様式第12号) | 30日以内 | 30日 | 商号変更・屋号変更の届出 |
| 支配人が代わった | 支配人の変更 | 30日以内 | 30日 | 商号変更・屋号変更の届出 |
| 決算を迎えた | 事業年度終了報告(いわゆる決算変更届) | 決算日から4か月以内 | 4か月 | 決算変更届(事業年度終了報告)とは |
| 更新が近い(更新と同時に従たる営業所の業種を変える) | 更新申請と同時に変更届出書(様式第22号の2) | 更新申請と同時 | 申請と同時 | 建設業許可の更新手続き |
⚠️ 表の期限について。手引・審査要領の地の文で期限が明示されているのは6つ(事業年度終了報告=4か月/経管・営業所技術者等を欠いた場合=2週間/廃業届=30日・一部業種のみは2週間/株主等メンバーの増減=覚知から30日〈以上4つは手引〉/健康保険等の加入状況=2週間/被保佐人に該当した役員の退任=2か月〈この2つは審査要領〉)だけです。それ以外の期限は、変更届の表紙(手引 PDF p.30)と一覧表(手引 PDF p.170)という2つの表の中にしか書かれていません。 上表はその2つの表から読み取った値です(§5 で表紙のほうを扱います)。
なお、なぜ2週間のものと30日のものがあるのかという読み方の整理、および事由ごとの様式番号の一覧は建設業許可を取った後の手続き全体像(更新・決算変更届・変更届カレンダー)にあります。本記事は繰り返しません。
1-1. この表が意味していること
上表を眺めると、「実務上の締切」が2週間に丸まる行が5つあります。社長交替・役員の退任・経管や営業所技術者の退職・一部業種の廃業・支店まわりです。
このうち危ないのは、社長交替と役員の異動の2つです。この2つだけは、1つの出来事の中に「30日以内の届出」と「2週間以内の届出」が同居しています。残りの3つ(経管・営業所技術者の退職/一部業種の廃業/支店まわり)は、そもそも関係する届出がすべて2週間側なので、期限を取り違える余地がありません。
つまり、こういうことです。
役員の異動は30日以内だと覚えていると、その役員が経管を兼ねていた瞬間に期限が半分になる。
これは覚え間違いというより、出来事の単位と届出の単位がずれていることから来ています。会社にとっては「専務が辞めた」という1つの出来事ですが、建設業許可の側では「役員等の削除」と「常勤役員等(経管)の変更」という2つの届出事項に分かれています。手引が「就退任などのあった役員等が経営業務の管理責任者や営業所技術者等でもある場合、忘れずに経営業務の管理責任者又は営業所技術者等の変更届も提出してください」とわざわざ念を押しているのは(手引 PDF p.143)、この分解に気づかない例が多いからだと読めます。
2. 芋づる|1つの出来事が複数の届出に分解される、8つの明文
「複数に分解される」というのは筆者の整理ではなく、手引と審査要領が個別に明文で書いていることです。散らばっているので気づきにくいのですが、集めると8本あります。この8本を知っているかどうかが、届出漏れの分かれ目です。
先に一覧にします。
| # | 起点になる出来事 | 連れてくるもの | 出典 |
|---|---|---|---|
| 1 | 増資した | 資本金の額の変更届 | 手引 PDF p.11 |
| 2 | 増資で株主のメンバーが動いた | 役員等の変更届 | 手引 PDF p.170 注8 |
| 3 | 特定から一般へ切り替える | 当該業種の廃業届+営業所技術者等の削除届(般特新規許可申請と併せて) | 手引 PDF p.13 |
| 4 | 更新のときに従たる営業所の業種を変える | 更新申請と同時に様式第22号の2 | 手引 PDF p.41 |
| 5 | 従たる営業所の名称を変える | 様式の上では「新設」+「廃止」の2行 | 手引 PDF p.138 |
| 6 | 役員が退任した | その人が経管・営業所技術者等なら当該変更届も同時に | 手引 PDF p.143/審査要領 PDF p.33 |
| 7 | 一部の業種をやめた | 営業所技術者等の削除・変更の届(逆に、様式第22号の3 を使う場面には一部廃業か従たる営業所の変更が伴う) | 手引 PDF p.146・p.148 |
| 8 | 役職名だけ変わった | 変更届に加えて様式第12号 | 審査要領 PDF p.26/手引 PDF p.143 |
以下、1本ずつ確認します。
2-1. 増資 → 資本金の額の変更届(特定建設業の要件を満たすための増資でも同じ)
特定建設業の財産的要件のうち資本金の額については、直前決算時に基準に達していなくても、その後の増資で申請前に要件を満たしていれば差し支えないとされています。ただし、その場合には資本金の額の変更届の提出が必要であると手引が明記しています(手引 PDF p.11)。
「許可申請のために増資したのだから、申請書に書けば済む」と考えたくなる場面ですが、既に許可を持っている会社の増資は、申請とは別に変更届の対象です。特定建設業の財産的基礎そのものは特定建設業許可の財産的基礎をご覧ください。
2-2. 増資 → 株主のメンバーが動いていれば、役員等の変更届も併せて必要
一覧表の欄外注8は次のように定めています。
「*8については、総株主の議決権の100分の5以上を有する株主又は出資の総額の100分の5以上を有する出資者のメンバーにも増減があった場合には、役員等の変更届の提出も併せて必要です。」(手引 PDF p.170 注8)
これは表の欄外注だけの話ではありません。手引は資本金変更届の注意点としても、地の文で「資本金変更と同時に総株主の議決権の100分の5以上を有する株主又は出資の総額の100分の5以上に相当する出資をしている者(個人であるものに限る。)が新たに加わったり、減ったりした場合、次に記載する役員等変更届も併せて必要です」と書いています(手引 PDF p.141)。表と地の文の2か所で念を押されている論点です。
増資は、しばしば株主構成の変更を伴います。 新たに出資した人が100分の5以上を持てば、その人は建設業許可上の「役員等」として届出の対象になります。資本金の額の変更届だけを出して安心してしまうのが、この論点の落ち方です。
2-3. 特定から一般への切替 → 廃業届+削除届を、般特新規許可申請と併せて
営業所技術者等の退職等により一部の業種について特定建設業の許可要件を満たさなくなり、その業種について一般建設業の許可を受けようとする場合は、当該業種の廃業届(様式第22号の4)及び営業所技術者等の削除届(様式第22号の3)を併せて提出する必要があるとされています(手引 PDF p.13)。
1つの意思決定(一般に落とす)に、許可申請1本と届出2本がぶら下がる構造です。ただし手引は同じ括弧書きの中で、1級相当の営業所技術者等の不在により特定建設業を全て廃業した場合は、般特新規許可申請ではなく新規許可申請が必要とも定めています(手引 PDF p.13)。特定の許可が一部でも残っているうちに動くのか、全部落としてから動くのかで、申請の種類そのものが変わるということです。
申請区分の選び方は般特新規とは|一般と特定で切り替える区分判定、廃業届そのものの書き方は廃業届|様式第22号の4の書き方と全部・一部の違いへ送ります。
2-4. 更新 → 更新と同時に出す変更届がある
更新申請は許可申請ですが、更新の場に変更届が紛れ込むケースが明文化されています。手引は営業所一覧表(更新)の注記で「更新に当たり、従たる営業所で営業しようとする業種を変更する場合は、更新申請と同時に変更届出書(様式第22号の2)を提出してください」としています(手引 PDF p.41)。
更新申請そのものの流れと必要書類は建設業許可の更新手続き|流れ・必要書類・注意点、更新の前に片づけるべきものが積み上がって更新に進めない場合は建設業許可が更新できないとき|残り日数別の立て直し手順をご覧ください。
2-5. 従たる営業所の「名称変更」 → 様式の上では「新設」と「廃止」の2行になる
これは書き方の話ですが、1つの変更が様式上2行に分解されるという点で同じ現象です。様式第22号の2の記載要領は次のように定めています。
「なお、従たる営業所の名称を変更する場合には、『3.従たる営業所の新設』により変更後の名称で当該営業所を追加するとともに、『4.従たる営業所の廃止』により変更前の名称の当該営業所を廃止すること。」(手引 PDF p.138)
名称を書き換えるのではなく、新しい名前で足して、古い名前を落とすという処理です。複数営業所の体制そのものは令3条の使用人とは|複数営業所の建設業許可要件、営業所の実体要件は自宅を営業所にして建設業許可は取れる?へ送ります。
2-6. 役員の退任 → その人が経管・営業所技術者等なら、そちらの変更届も同時に
手引は「就退任などのあった役員等が経営業務の管理責任者や営業所技術者等でもある場合、忘れずに経営業務の管理責任者又は営業所技術者等の変更届も提出してください」(手引 PDF p.143)とし、審査要領も退任する役員が経管である場合には必ず経管の変更届を併せて提出すること、営業所技術者等である場合には当該者が会社に常勤の職員として残ることが必要であり、退職又は非常勤職員等となる場合には営業所技術者等の変更届と同時に役員の変更届を受付すると定めています(審査要領 PDF p.33)。
中小の建設会社では、役員と経管と営業所技術者が同じ1人であることが珍しくありません。 その1人が辞めるという出来事は、届出としては3本に分解されます。人が欠けた場面の意思決定は経営業務の管理責任者・営業所技術者の退職|交替届か一部廃業かにまとめています。
2-7. 一部廃業 → 営業所技術者等の削除・変更の届が伴う(逆もある)
手引は一部廃業について「一部廃業の場合、営業所技術者等を削除する届又は変更する届を一緒に提出してください」(手引 PDF p.148)としています。そして逆向きに、営業所技術者等の削除に使う様式第22号の3の側にも注意が置かれており、この様式を用いて変更届を提出する場合には①許可の一部廃業手続き又は②従たる営業所の変更手続が伴うとされています(手引 PDF p.146。この様式そのものの使いどころは経営業務の管理責任者・営業所技術者の退職|交替届か一部廃業かをご覧ください)。
どちらから入っても、もう一方が付いてくるという書きぶりです。一覧表の上でも「一部の許可業種について営業所技術者等を欠いたとき」と「許可業種の一部廃業」は別の行として並んでいます(手引 PDF p.170)。実務では同時に出すことになりますが、行が別=様式の組み合わせも別ということです。
2-8. 役職名だけの変更 → 変更届に加えて、様式第12号も必要
審査要領は「取締役が株主から非該当となり『取締役、株主等』が『取締役』となる場合など、役職名のみの変更であっても当様式の提出が必要である」としています(審査要領 PDF p.26)。ここでいう「当様式」は様式第12号(許可申請者の住所、生年月日等に関する調書)です。
手引の側も、変更届の場合の様式第12号について「代表取締役を退任し、取締役として残る場合など役職名が変わる場合には、その方の調書も必要です」と書いています(手引 PDF p.143)。役職名が動いただけで書類が1点増える、という分解です。
8本を1文にまとめると——「増資は株主を、役員の異動は経管と営業所技術者を、業種の廃止は技術者を、営業所の変更は技術者と令3条の使用人を、それぞれ連れてくる」。変更届は単独で完結しないのが原則だと考えておくほうが、実務では安全です。
3. 出さなくてよいもの・後でよいもの——そして、意外に要るもの
届出漏れの話ばかりでは、出さなくてよいものまで出すことになります。手引・審査要領には「不要」と明記されているものがあり、ここを確定させておくと無駄な手続きを減らせます。
3-1. 役員の重任(任期満了に伴う再任)は、変更届が不要
手引は、役員等変更届の記載についての注意として次のように書いています。
「・一部の役員等に就退任が発生しても、従来どおり役員等を継続する方については記載不要です。
・役員重任の場合、変更届を提出する必要はありません。」(手引 PDF p.143)
役員の任期が満了して同じ方が続けて就任すると、登記の上では「重任」が記録されます。登記が動くので「変更届も要るのでは」と考えるのが自然ですが、岡山県の手引は明文で不要としています。 ここを知らずに毎回届出を作っている会社は、その分の手間を減らせます。
同時に、同じページの1行上にあるとおり、他の役員の就退任があった回でも継続する役員は記載しません。変更届は「変わった部分だけを対比させて書く」書式で、記載要領も「『変更前』及び『変更後』の欄は、届出事項について変更に係る部分を対比させて記載すること」としています(手引 PDF p.138)。
3-2. 持株数が動いただけ(メンバーが変わらない)なら、届出は不要
手引は次のように定めています。
「ただし、株主等については、保有株式数(出資額)に変動が生じただけで、メンバーに変更がない場合、変更届は必要ありません。直後の更新等の許可申請時に株主(出資者)調書(様式第14号)を添付してください。」(手引 PDF p.142)
審査要領も同旨で、「更新申請時においては既に提出済みの申請書、届出書に添付した調書の内容から持株数(出資比率)に変更が生じている場合は添付が必要である。所持者について変更がある場合は更新とは別に変更届の提出が必要である」としています(審査要領 PDF p.26)。
つまり、株主まわりの動きは2段階に分かれます。
| 何が起きたか | 変更届 | 次の許可申請での扱い |
|---|---|---|
| 100分の5以上を持つメンバーが増えた・減った | 必要(法人が覚知してから30日以内・手引 PDF p.93) | 変更届に様式第14号を添付 |
| メンバーは同じで持株数(出資比率)だけが動いた | 不要 | 直後の更新等の許可申請時に様式第14号を添付 |
「不要」で終わるのではなく、「次の申請のときに反映する」という宿題が残るのがこの論点の要点です。放置してよいという意味ではありません。
3-3. 従業員数だけが変わったときは、次の事業年度終了報告に添付すれば足りる
社会保険まわりでは、加入状況の変更は2週間以内の届出対象ですが、前回提出済みの様式に記載されている従業員数のみの変更であれば、直後の事業年度終了報告に添付して提出すればよいとされています(審査要領 PDF p.19、同旨が手引 PDF p.71)。社会保険そのものの判断は建設業許可に社会保険の加入は必須?へ送ります。
3-4. 作らなくてよい様式もある
- 様式第13号(令3条の使用人の住所、生年月日等に関する調書)は、様式第11号(令3条の使用人の一覧表)に該当者の記載がない場合は添付を省略できます。また、役員が令3条の使用人を兼任している場合は、様式第12号に職名(「○○支店長」など)を記載することでこれに代えられます(審査要領 PDF p.25・p.26)。
- 様式第11号(令3条の使用人の一覧表)は、許可申請では該当がなくても添付を省略できませんが、事業年度終了報告においては該当者がおり、変更のあるときのみの添付でよいとされています(審査要領 PDF p.25)。
3-5. 逆に、意外に要るもの
ここからは逆側です。「登記が動いていないから不要」「肩書きが変わっただけだから不要」と考えると落とすものを挙げます。
- 代表権のみの異動・役名のみの変更:従来取締役であった者が代表権を持ち代表取締役となった場合で建設業における代表者にもなる場合、二人代表取締役間で建設業の代表者を変更する場合は、様式第22号の2により変更届を提出する。さらに、建設業法上の代表者は変更しないものの、取締役から代表取締役、または代表取締役から取締役へ役名が変わる者がいる場合にも変更届の提出が必要とされています(審査要領 PDF p.32-33)。
- 役職名のみの変更でも様式第12号が必要(審査要領 PDF p.26)。§2-8 のとおりです。
- 特例有限会社で役員が減り取締役が1名になる場合:役員の退任の届出の際に、残り1名の役員の役職名変更を同時に届け出ることとされています(変更届に職名・氏名を記入し、役員等の調書も添付/手引 PDF p.143)。「辞めた人の分だけ出せばよい」と考えると、この1本を落とします。
- 電話番号の変更:一覧表の19事由にも表紙の17事項にも「電話番号」という行はありませんが、届出事項としての当てはめ先は明示されています。岡山県は変更届出書 第一面の記載例の吹き出しで「※電話番号の変更は(2)」(=(2)営業所の名称、所在地又は業種)と指定しています(手引 PDF p.136)。⚠️ ただし電話番号だけが変わった場合の提出期限を定めた明文は、手引・審査要領のいずれにも見当たりません。 期限を断定せず、他の変更と併せて出すか、窓口にご確認ください。
⚠️ 「不要」と書けないもの。届出期限の起算日の定義(変更のあった日を含むか=初日不算入か)、郵送の場合に消印日を提出日とみなすか、期限の末日が土日祝・閉庁日に当たるときの取扱い——いずれも手引・審査要領に定めが見当たりません。「翌開庁日まで延びる」と考えて期限ぎりぎりに組まないのが現実的な対応になります。
4. 様式は3つある|第22号の2・第22号の3・第22号の4のどれを使うか
出来事を届出に分解したら、次はどの様式に載せるかです。変更届まわりで使う様式は3つあり、根拠となる条番号も別です。この選択を間違えると、窓口で書類が足りません。
| 様式 | 根拠(様式ヘッダ) | 使う場面 | 記入と添付の詳細 |
|---|---|---|---|
| 様式第22号の2(変更届出書) | 第八条、第九条関係 | 商号・営業所・資本金・役員等・支配人・令3条の使用人・経管・営業所技術者等の変更(=もっとも守備範囲が広い) | 役員変更届/商号変更・屋号変更 |
| 様式第22号の3(届出書) | 第十条の二関係 | 経管の基準を満たさなくなった場合/営業所技術者等の基準を満たさなくなった場合/営業所技術者等を削除する場合で交替する者がいない場合/欠格要件に該当するに至った場合 | 経管・営業所技術者の退職 |
| 様式第22号の4(廃業届) | 第十条の三関係 | 建設業の全部又は一部を廃止したとき | 廃業届の書き方 |
4-1. 第22号の2 は「該当する番号に○を付ける」様式
様式第22号の2 の第一面は「下記のとおり、〜について変更があつたので届出をします」という書き出しで、届出事項が(1)〜(8)まで並んでいます。該当するものの番号を○で囲むという記入方法です(手引 PDF p.138)。
(1)商号又は名称/(2)営業所の名称、所在地又は業種/(3)資本金額/(4)役員等の氏名/(5)個人業者の氏名/(6)支配人の氏名/(7)建設業法施行令第3条に規定する使用人/(8)建設業法第7条第2号に規定する営業所技術者・同法第15条第2号に規定する特定営業所技術者——の8つです。
岡山県はこの欄に2つの当てはめを吹き出しで示しています(手引 PDF p.136)。
- 電話番号の変更は(2)
- 経営業務の管理責任者等の変更の場合は(4)
経管が(4)「役員等の氏名」の枠で処理されるというのは、番号だけを見ていては分かりません。ここは岡山県の記載例が明示している数少ない当てはめです。
4-2. 第22号の3 を使うのは「交替する者がいない」ときだけ
手引は、様式第22号の3 について次のように限定しています。
「【本様式が必要な場合】営業所技術者等を削除する場合で、交替する者がいない場合には、この用紙により届出を行ってください。従来の方の担当業種を1業種でも代わりに担当する方がいる場合は、この様式ではなく、様式第8号(営業所技術者等証明書)を使用してください。」(手引 PDF p.146)
一覧表の欄外注2も同じ切り分けです。「営業所技術者等を削除する場合で交替する者がいる場合は様式第8号・資格証明書・社会保険が、交替する者がいない場合は第22号の3が必要」(手引 PDF p.170 注2)。
「後任がいるか、いないか」で様式が変わるという分岐です。そして §2-7 のとおり、第22号の3 を使う場面では①一部廃業手続き又は②従たる営業所の変更手続が伴います。手引はこれを様式の記載例の吹き出しでは「通常①許可の一部廃業手続き又は②従たる営業所の変更手続が伴います」と書いています(手引 PDF p.145)。この様式を出すときは、もう1つ手続きが付いてくるものと考えて準備しておくほうが安全です。
4-3. 第22号の4 は「全部か、一部か」を先に決める
廃業届(様式第22号の4)は、届出の区分として「1.全部の業種の廃業」「2.一部の業種の廃業」のいずれかを選ぶ様式です(手引 PDF p.147)。この選択で、期限も部数も表紙の要否も変わります。
- 全部廃業=30日以内。表紙を添付せず、この様式を1部提出するだけでよい(控えが必要な場合は2部提出も可)
- 一部廃業=2週間以内。表紙(変更届出用)やその他の様式を添付して3部提出する
(いずれも手引 PDF p.147・p.148)。記入方法・提出義務者・全部と一部で変わる作法は廃業届|様式第22号の4の書き方と全部・一部の違いにまとめています。許可そのものが消える場面の整理は許可取消のあと建設業許可を取り直せる?をご覧ください。
5. 期限は「表紙」に刷り込まれている|岡山県の変更届表紙という一次情報
ここが、岡山県で変更届を出す人だけが持っている情報です。
岡山県では、書類整理のため、申請書および変更届に別途指定する表紙を添付することとされています(手引 PDF p.25)。この表紙そのものの右肩に、〈変更届出事項/提出期限〉の対応表が刷り込まれています(手引 PDF p.30)。つまり、お客様がこれから○を付ける紙の上に、期限が書いてあるということです。
表は7つのグループに分かれ、17の事項が並びます。○を付けるのは事項1行ずつではなく、グループの番号です(手引 PDF p.30。手引 PDF p.31 も表紙の注意として「【右肩の表】今回提出する内容の番号に○を付けてください」としています)。
| グループ | 変更届出事項 | 提出期限 |
|---|---|---|
| 1 | 商号(法人)/名称(個人)/営業所の所在地等 | 30日以内 |
| 2 | 従たる営業所の名称 | 30日以内 |
| 2 | 従たる営業所の新設、廃止/従たる営業所の業種追加、業種廃止 | 2週間以内 |
| 3 | 資本金の額/役員等の追加・交替・削除/個人事業主の氏名変更/支配人の変更 | 30日以内 |
| 3 | 建設業法施行令3条の使用人 | 2週間以内 |
| 4 | 常勤役員等(経営業務の管理責任者等)/健康保険等の加入状況 | 2週間以内 |
| 5 | 営業所技術者等 | 2週間以内 |
| 6 | 事業年度終了報告 | 4か月以内 |
| 7 | 許可業種の一部廃業/一部の許可業種について営業所技術者等を欠いたとき | 2週間以内 |
5-1. ★グループ3 に、期限の違うものが同居している
この表で最も危険なのがグループ3です。
資本金の額・役員等の追加交替削除・個人事業主の氏名変更・支配人の変更は30日以内。ところが同じ枠の中で行を割って、建設業法施行令3条の使用人だけが2週間以内になっています。
支配人と令3条の使用人は、期限が倍違います。
紛らわしいのは、建設業法施行令第3条の使用人の定義が「支配人及び支店又は第1条に規定する営業所の代表者(支配人である者を除く。)」であり、条文上は支配人も令3条の使用人に含まれることです(手引 PDF p.86・p.87)。それでも岡山県の届出事項としては行が分かれ、期限が違います。「支配人=令3条の使用人だから同じ期限」と読むと、2週間の期限を30日だと思い込むことになります。
5-2. 表紙に無いものが2つある
表紙の17事項を数えていくと、一覧表(手引 PDF p.170)にはあるのに表紙には無いものがあります。
- 許可業種の全部廃業:表紙の事項一覧に行がありません。全部廃業は表紙を添付せず廃業届を1部提出する扱いだからです(手引 PDF p.147・p.148)。
- 建設業法上の代表者変更:一覧表には「9 建設業法上の代表者変更(30日以内)」という独立した行がありますが、表紙の17事項にこの行はありません(表紙では「役員等の追加・交替・削除」の枠で処理されます)。
「表紙の一覧=変更届出事項の全部」と読むと、届出事由を取りこぼします。 表紙は便利な要約ですが、網羅表ではないという前提で使ってください。事由の網羅は一覧表側(手引 PDF p.170)にあり、その全19事由の整理は建設業許可を取った後の手続き全体像(更新・決算変更届・変更届カレンダー)に掲載しています。
5-3. 表紙まわりで、もう1つだけ
更新手続中で、まだ更新許可の通知を受理していない時期に変更届を出す場合、表紙その他の帳票に書く許可番号・許可年月日は、更新前の許可番号・許可年月日を記載することとされています(審査要領 PDF p.31)。更新申請と変更届が重なる時期に起きやすい、地味な間違いどころです。
6. 届出漏れの点検|自社で棚卸しするなら、何と何を突き合わせるか
「何年も届出をしていない気がするが、何が抜けているか分からない」——変更届のご相談で最も多い入り方がこれです。点検には順序があります。
6-1. 出発点は、許可通知書と申請書の副本
許可されると、許可通知書及び申請書副本が郵送されます。手引は「再発行はできませんので、大切に保存してください」と明記しています(手引 PDF p.19)。
点検の材料になるのは、この副本です。副本には、許可を受けた(あるいは直近の届出をした)時点で県に伝えている内容がそのまま載っています。現在の会社の姿と、副本の記載を突き合わせるのが棚卸しの本体です。
なお、変更届でも副本は返ってきます。手引は「変更届の場合、営業所調査が必要な変更事項があれば、6部とも預かり、調査完了後に副本2部を返却しますが、営業所調査が不要な変更事項であれば、受付後直ちに副本2部を返却します」としています(手引 PDF p.26)。手元に戻った副本を捨てずに綴じておくこと自体が、次の点検の材料になります。
6-2. 突き合わせる先は4つ
| 突き合わせるもの | 何を見るか | 抜けていたら |
|---|---|---|
| 商業登記事項証明書(履歴事項全部証明書) | 商号・本店・資本金・役員(就退任日・役名) | 商号/所在地/資本金/役員等の変更届 |
| 様式第1号 別紙1(役員等の一覧表) | 相談役・顧問・100分の5以上の株主等を含めた現況 | 役員等の変更届(株主等はメンバーの増減があるときのみ) |
| 様式第1号 別紙4(営業所技術者等一覧表)/様式第11号(令3条の使用人の一覧表) | 現在その営業所にいる人と一致しているか | 営業所技術者等/令3条の使用人の変更届(いずれも2週間以内) |
| 様式第7号の3(健康保険等の加入状況)/直近の事業年度終了報告 | 加入状況・従業員数・最後に出した決算期 | 健康保険等の変更届/事業年度終了報告 |
ポイントは、登記だけを見ないことです。 登記に出てこない事項——営業所技術者等、令3条の使用人、経管、健康保険等の加入状況、100分の5以上の株主——のほうが、期限が短く(多くは2週間以内)、しかも社内で「届出が要る変更」と認識されにくいからです。
6-3. 県に出した書類を、自分で見に行くという手もある
手引は、受け付けた書類のうち法令で閲覧対象となっているものについて、受付後一定期間、県庁土木部監理課および所轄県民局で一般の方に無料で閲覧に供することとなると定めています(手引 PDF p.24)。
この制度は通常「取引先や調査会社に見られる」という文脈で語られますが(その論点は建設業許可を取った後の手続き全体像(更新・決算変更届・変更届カレンダー)にあります)、自社が県に何を届け出た状態になっているかを確認する手段にもなります。副本を紛失している会社にとっては、これが現実的な入口です。
⚠️ ただし、手引が定めているのは「法令で閲覧対象となっているものを、受付後一定期間、無料で閲覧に供する」というところまでです。具体的な期間、自社分を確認するときの手続、非閲覧用としてつづった書類まで見られるのかどうかは、手引・審査要領のいずれにも記載がありません。 「窓口へ行けば確認できます」と決めつけず、閲覧の対象・期間は事前に県にご確認ください。 閲覧方法の詳細は県ホームページに案内があるとされています(手引 PDF p.24)。
6-4. 点検の着地点|「許可日より前に起きていた変更」が見つかったとき
棚卸しをすると、許可を受けた日より前の日付で発生していた変更が後から見つかることがあります。役員の就任日が申請書の記載より前だった、営業所を移した日が受付日より前だった、といったケースです。
この場合の処理は、審査要領に明文があります。許可取得後に、許可日より前の日付で事実が発生した変更があったことが判明した場合は、変更届および業務改善報告書を速やかに提出することとされています。 さらに、その変更の事実発生日が申請書の受付日以前だった場合には、許可申請書の訂正書類と顛末書も併せて提出することとされています(いずれも審査要領 PDF p.32)。
遡って見つかった漏れの処理を定めた、ほぼ唯一の明文です。ここで出てくる業務改善報告書がどういう制度で、どういう場合に求められるのかは決算変更届を出していないとどうなる|未提出が溜まったときの対処に整理してありますので、そちらをご覧ください。
なお、遅れた届出そのものは受け付けてもらえる一方、遅れたままでは更新・追加等の許可申請に進めないという二段構えの運用があります。この整理は建設業許可を取った後の手続き全体像(更新・決算変更届・変更届カレンダー)と建設業許可の更新手続き|流れ・必要書類・注意点にありますので、更新が近い会社ほど点検を先にしてください。
6-5. 点検はいつやるのが得か
現実的なタイミングは3つです。
- 決算の直後。事業年度終了報告(決算日から4か月以内)を作るときは、どのみち直近の許可情報を見ることになります。同じ機会に副本と現況を突き合わせるのが最も手間が少ないやり方です。
- 更新の1年前。更新申請の受付には変更届の提出漏れがないことが前提になるため、遅れている届出を先に片づける時間が要ります。満了直前に気づくと、届出→受付→許可申請という順序を踏む余裕がありません。
- 役員・技術者が動いた直後。§2 のとおり芋づるが発生する場面です。1本出すついでに他の3本を確認する、というのが最も効率のよい点検です。
7. 分解した届出を、どうまとめて出すか|1通にできるもの・分けざるを得ないもの
出す届出が決まったら、最後はまとめ方です。ここも、分解の話の続きになります。
7-1. 同じ日に起きた変更は、1通の変更届出書にまとめられる
岡山県の記載例(手引 PDF p.136)は、商号/所在地/資本金/電話番号の4行を1通の変更届出書に書いています。届出事項欄の変更年月日は1行目に日付が入り、2〜4行目は「〃」です。備考は「変更/移転/増資/変更」と、行ごとに事由が書かれています。第一面の冒頭で○を付けているのは(1)(2)(3)の3つで、電話番号のために新しい番号を増やしてはいません(電話番号は(2)に含めて処理する、という §4-1 の当てはめのとおりです)。
本店を移転して社名も変え、同時に増資した——という会社の実務がそのまま1通に収まる、という県側の想定です。
7-2. ただし、様式が違うものは分けざるを得ない
同じ出来事から発生した届出でも、載せる様式が違えば1通にはなりません。
- 健康保険等の加入状況は、表紙と様式第7号の3で行います。様式第22号の2 は付きません(手引 PDF p.170)。
- 営業所技術者等を削除して交替する者がいない場合は、様式第22号の3です(手引 PDF p.146)。
- 許可業種の全部廃業は、表紙を添付せず様式第22号の4 を1部です(手引 PDF p.147)。
そして手引は、つづり方について「様式番号の順に黒ひも等でつづってから提出してください。なお、複数の届をまとめて提出する際には届出ごとに並べてください」としています(手引 PDF p.25)。1つの束にせず、届出ごとのまとまりを保ったまま並べるという指示です。
7-3. 部数は事由によって動く
提出部数は閲覧用3部+非閲覧用3部=計6部が原則ですが、手引はそこに「いずれか3部のみの場合もある」と添えており(手引 PDF p.25・p.31)、許可業種の全部廃業だけは表紙を添付せず1部です(手引 PDF p.147)。「変更届はいつも6部」と覚えていると、事由によって外れます。 部数・表紙・副本返却の基本は建設業許可を取った後の手続き全体像(更新・決算変更届・変更届カレンダー)にまとめてあります。
7-4. 手数料・提出先・出したあと
- 変更届に法定手数料は必要ありません(手引 PDF p.22・p.14)。90,000円/50,000円は許可申請の額であって、変更届の額ではありません。
- 受付は出先機関ではなく本庁の土木部監理課建設業班です(手引 PDF p.168)。
- 岡山県は事前審査を一切行いません(手引 PDF p.16)。書類を完全に整えてから提出することになります。提出の方法は窓口へのご持参のほか郵送も受け付けられており(手引 PDF p.16)、手引には「9 電子申請」の節があって許可申請や変更届出を電子申請で行うことができるとされています(手引 PDF p.20)。
- 出したあとに誤りが見つかった場合は補正書による補正、補正できない類型なら取下げ願による取下げになります(手引 PDF p.20)。詳しくは建設業許可を取った後の手続き全体像(更新・決算変更届・変更届カレンダー)をご覧ください。
7-5. 期限を落とさない仕組みとして、当事務所ができること
変更届は、起きてから期限が走り始めるという性質上、カレンダーに先回りして入れておくことができません。だからこそ「これは届出が要る変更か」を判断できる人が近くにいるかどうかで結果が変わります。
当事務所では、期限管理(いつ何を出すかのご案内)は顧問契約(月額5,500円(税込)〜の3プラン)の範囲、申請・届出の代理実行はスポットの報酬という切り分けでお受けしています。届出漏れの点検(§6)だけを単発でご依頼いただくことも可能です。
変更届の報酬は、たとえば経営業務の管理責任者の変更届が33,000円、役員・その他の変更届が22,000円、営業所技術者の変更届が資格要件で22,000円(実務経験による場合は年数に応じて44,000円〜77,000円)です。事業年度終了報告は44,000円です。いずれも税込の目安で、案件の内容により変動します。正確な金額は事前にお見積りします。 詳しい業務範囲は建設業許可サービスをご覧ください。
なお、当事務所は書類作成の代行だけでなく、委任状をいただいたうえでの代理申請までお受けしています。営業所調査が必要になる変更(営業所の移転など)では、準備の確認と調査の同席も報酬に含めて対応しています。
よくある質問(FAQ)
まとめ
建設業許可の変更届は、「何が変わったか」ではなく「何が起きたか」から引くと漏れにくくなります。
- §1 の逆引き表のとおり、社長交替・役員の退任・経管や営業所技術者の退職・一部業種の廃業・支店まわりの5つは、実務上の締切が2週間に丸まります。とくに社長交替と役員の異動の2つは、1つの出来事の中に30日以内の届出と2週間以内の届出が同居するので、30日だと思い込むと落とします。
- §2 の8本の明文が示すとおり、変更届は単独で完結しません。増資は株主を、役員の異動は経管と営業所技術者を、業種の廃止は技術者を、営業所の変更は技術者と令3条の使用人を、それぞれ連れてきます。
- §3 のとおり、役員の重任は変更届が不要(手引 PDF p.143)、持株数が動いただけでメンバーが変わらなければ不要(手引 PDF p.142)です。一方で代表権のみの異動・役名だけの変更は必要(審査要領 PDF p.32-33)で、直感と一致しません。
- §5 のとおり、岡山県は変更届の表紙そのものに提出期限の表を刷り込んでいます(手引 PDF p.30)。とりわけグループ3で支配人(30日以内)と令3条の使用人(2週間以内)が同居している点は、混同すると期限が倍違います。
- §6 のとおり、点検は許可通知書と申請書副本を起点に、登記事項証明書と各様式(別紙1・別紙4・様式第11号・様式第7号の3)を突き合わせるのが順序です。遡って漏れが見つかった場合の処理には明文があります(審査要領 PDF p.32)。
そして、変更届に法定手数料はかかりません(手引 PDF p.22)。かかるのは書類の作成と証明書の取得実費、そして「気づく」という手間だけです。気づかないまま5年経つと、更新のときにまとめて跳ね返ってきます。
「うちは何が抜けているか分からない」という状態でしたら、まずは許可通知書と直近の副本を手元に集めて、§6-2 の4点を突き合わせてみてください。そのうえで、どこから手を付けるかの整理は無料相談でお受けしています。許可の要件そのものを確認したい場合は建設業許可の6つの要件(取れるか診断)からどうぞ。
届出漏れの洗い出しは無料相談から
「役員が代わったが何を出せばよいか分からない」「何年も変更届を出していない気がする」——出来事から必要な届出を洗い出すところを、建設業特化の行政書士がご一緒します。初回30〜60分で方向性の見立てまでお伝えします(資料の精査・要件設計・工程表の作成は受任後です)。「重任の登記をしたが届出は要るか」「専務が辞めたが何本出すのか」など、まず1問だけ聞きたい方はLINEでどうぞ。無料相談は30秒入力のフォームから。お電話は070-8567-3197。
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