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建設業許可の業種追加にかかる費用|追加申請の法定費用と期間【岡山】

建設業許可の業種追加にかかる費用|追加申請の法定費用と期間【岡山】

岡山県知事許可で業種を追加するときの法定手数料は、50,000円です。新規申請の90,000円ではありません。そして重要なのは、この手数料の額は申請する業種の数とは関係がないという点です(岡山県「建設業許可の手引」令和7年9月1日改訂 PDF p.14)。1業種増やしても3業種まとめて増やしても、法定手数料は50,000円のままです。

ここに行政書士報酬と実費が乗ります。当事務所の場合、業種追加の報酬は55,000円(税込)ですので、法定手数料50,000円と合わせた総額の目安は105,000円になります。これに、必要になった場合の証明書取得実費が加わります。

ただし、この50,000円で済まないケースが3つあります。①一般建設業と特定建設業の区分をまたぐ場合(=「般特新規」に当たり90,000円)、②更新と同時に申請する場合(=手数料は合算)、③そもそも変更届の提出が遅れていて、追加申請を受け付けてもらえない場合です。本記事は、この3つを含めて業種追加という一手続きの費用と期間だけを、岡山県の一次資料に当たって整理します。手続きの流れ・要件そのもの(誰が営業所技術者になれるか、必要書類は何か)は建設業許可の業種追加とは|岡山で許可業種を増やす手続きと要件をご覧ください。

※ 手数料・報酬・期間はいずれも記事作成時点のもので、法令改正や案件の内容により変動します。個々のケースでどの申請区分に当たるか、どの書類が必要になるかは実態によって判断が分かれますので、最終判断は有資格者(行政書士)にご確認ください。

1. まず確認:あなたの手続きは本当に「業種追加」か(50,000円か90,000円かの分かれ目)

費用の話をする前に、自社の手続きがどの申請区分に当たるかを確定させる必要があります。ここを取り違えると、見込んでいた金額が40,000円変わります。

岡山県「建設業許可の手引」(令和7年9月1日改訂)PDF p.13 は、許可申請の種類を次のように整理しています。

申請区分どういう場合か(手引の定義)岡山県知事許可の法定手数料
新規許可申請建設業の許可を受けていない者が許可を初めて受けようとする場合90,000円
更新許可申請有効期間が満了した後も、引き続き同じ内容の許可を受けようとする場合50,000円
追加許可申請既に建設業の許可を受けている者が、同じ区分(特定・一般)内で別の業種の許可を受けようとする場合50,000円
般特新規許可申請①一般建設業の許可しか受けていない者が、新たに特定建設業の許可を受けようとする場合/②特定建設業の許可しか受けていない者が、新たに一般建設業の許可を受けようとする場合90,000円

(出典:申請区分の定義=手引 PDF p.13/手数料一覧表=手引 PDF p.14)

1-1. 「同じ区分(特定・一般)内で」——この一句が40,000円を分ける

追加許可申請の定義でもっとも重要なのは、「同じ区分(特定・一般)内で」という限定です。

  • 一般建設業の許可を持っている会社が、一般建設業のまま別業種を増やす追加許可申請=50,000円
  • 一般建設業の許可しか持っていない会社が、特定建設業の許可を新たに取る般特新規許可申請=90,000円

日常の会話では、どちらも「業種を増やす」と表現されます。しかし建設業法上の申請区分は別物で、法定手数料も別です。「業種追加だから5万円ですよね」と思って進めたら、実際には般特新規で90,000円だった——というのは、費用の見込み違いとして実際に起こり得ます。

自社がどちらに当たるかの分かれ目は、新しく取ろうとしている業種を、一般で取るのか特定で取るのかです。発注者から直接請け負う工事について、下請代金の総額が建築工事業で8,000万円以上、その他の工事業で5,000万円以上となる下請契約を締結して施工する場合には、特定建設業の許可が必要とされています(手引 PDF p.10〜11)。元請として規模の大きい工事に入っていく局面で業種を増やすなら、この確認は必須です。

1-2. 「特定を落として一般で取り直す」ときも自動ではない

もうひとつ、費用の見込みが崩れやすいのが、特定建設業の要件を維持できなくなったケースです。手引 PDF p.12 は、その時点で一般許可の要件を満たしていれば一般許可を取得すること自体はできるとしたうえで、特定の要件を欠いたからといって当然に一般許可へ移行するわけではないと明記しています。移行ではなく、改めて申請をやり直す必要があり、その区分は、別の業種で一般許可を持っていれば追加許可申請、持っていなければ新規許可申請になります(手引 PDF p.12)。

つまり、特定から一般へ「格下げ」する場合も、自動では移行せず、申請と手数料が必要です。しかも、別の業種で一般許可を持っているかどうかで、追加許可申請(50,000円)になるか新規許可申請(90,000円)になるかが変わります。自社の許可の構成によって金額が変わる、という点に注意してください。

1-3. 前提:そもそも「業種追加が必要になる」のはどんなときか

費用を検討する段階の方は既にご存じかと思いますが、確認のために触れておきます。建設業許可は業種ごとに与えられるもので、一式工事の許可は専門工事の上位互換ではありません。土木一式工事(土木工事業)の許可を持っていても土木系の各専門工事を500万円以上で施工するには各専門工事の許可が必要であり、建築一式工事(建築工事業)についても同様であることが、手引 PDF p.162 に明記されています。

「持っている許可で読めると思っていた工事が、実は別業種だった」という気づきから業種追加の検討が始まるケースは非常に多く、この誤解そのものは一式工事と専門工事の違い|一式を取れば全部できる誤解で扱っています。金額ラインの判定そのものは軽微な工事(500万円未満)とは?建設業許可が不要になる範囲をご覧ください。追加すべき業種がどれか自体に迷いがある場合は、費用の検討より先に建設業許可29業種の一覧と選び方でご確認ください。

2. 法定手数料50,000円の中身と、岡山県での納め方

2-1. 手数料一覧表(岡山県知事許可)

手引 PDF p.14 の手数料一覧表は、次のとおりです。

許可申請の種類岡山県知事許可
新規(許可換え含む)・般特新規90,000円
更 新・追 加50,000円

(出典:手引 PDF p.14)

区分はこの2段だけです。「追加」は「更新」と同じ50,000円の段に置かれています。業種追加は、費用の面では新規申請よりも更新申請に近い手続きだ、と捉えるとイメージしやすいと思います。

2-2. 岡山県の法定手数料はPOS納付連絡票で納める

岡山県の納付方法には、他県の記事を読んでいると分かりにくい特徴があります。手引 PDF p.14 によれば、岡山県手数料等(POS)納付連絡票を岡山県土木部監理課のホームページから入手し、収納専用窓口で支払ったうえで、受け取った納付済証を許可申請書の正本非閲覧用の「(様式第1号の)別紙三」に貼り付けて提出する扱いです。

(出典:手引 PDF p.14。納付連絡票のダウンロード先も同ページに掲載されています)

つまり、申請書を出しに行く前に、納付を済ませておく必要があるという段取りです。しかも岡山県の窓口では事前審査は一切行われず、書類を完全に整えたうえで提出することが求められています(手引 PDF p.16)。納付済証の貼付漏れは、その場で「整っていない」と判断され得る種類の不備です。

なお、複数の申請を組み合わせる場合は、納付連絡票を複数組み合わせて利用するという扱いになります(手引 PDF p.14)。この点は §4 の合算の話につながります。

2-3. 変更届の提出には手数料がかからない

費用を整理するうえで押さえておきたい対比です。手引 PDF p.14 および PDF p.22 は、変更届出書の提出には手数料は必要ないと明記しています。

  • 許可の内容そのものを増やす(=業種追加) → 許可申請=法定手数料50,000円
  • 既にある許可の登録情報を直す(=各種変更届) → 届出=法定手数料なし

営業所技術者(旧:専任技術者)を入れ替えたり、役員が交代したりする手続きは変更届であり、法定手数料はかかりません(行政書士に依頼する場合の報酬は別途発生します)。「業種追加のついでに技術者も変える」という場面では、この2種類の手続きが同時に動くため、見積りの内訳を分けて確認しておくと費用の全体像が見えやすくなります。

3. 業種を何個増やしても手数料は同じ——「まとめて追加」の経済学

手引 PDF p.14 には、次の一文があります。

【申請する業種の数との関係】手数料の額は申請する業種の数とは関係ありません。

これは、業種追加の費用戦略を決定づけるルールです。

3-1. 1業種でも3業種でも法定手数料は50,000円

追加する業種数法定手数料
1業種50,000円
2業種50,000円
3業種50,000円

(出典:手引 PDF p.14。業種の数と手数料の額は関係しない旨の記載による)

同じ区分(一般なら一般)内で複数業種をまとめて追加するなら、法定手数料は1回分で済みます。逆に、1業種ずつ年をまたいで3回申請すれば、法定手数料だけで150,000円かかる計算です。

3-2. 「まとめる」判断を左右するのは、手数料ではなく技術者要件

もっとも、手数料が同じだからといって、無条件にまとめられるわけではありません。業種を1つ増やすには、その業種について営業所技術者を営業所に置けることが必要で、これは業種ごとに満たさなければならない要件です。手引 PDF p.9 は、営業所技術者となり得る者について、一定の国家資格を有すること、指定学科の卒業+所定年数の実務経験があること、あるいは許可を受けようとする業種について10年以上の実務経験があることなどを挙げています。

したがって実務上の判断は、次の順序になります。

  1. 技術者要件を満たせる業種を洗い出す(資格者がいるか、実務経験を証明できるか)
  2. そのうち受注機会が見込める業種を選ぶ
  3. 満たせる業種は同じ申請にまとめる(法定手数料が1回で済む)

このうち①がボトルネックになることが大半です。特に、実務経験10年で証明する場合は、県民局による調査で契約書の原本または注文書の原本および請書の写し等により請負工事実績と施工従事経験を立証する必要があるとされており(手引 PDF p.9)、資料の収集に時間がかかります。証明方法の実務は営業所技術者(旧:専任技術者)の実務経験10年証明で詳しく解説していますので、まとめて追加できるかどうかの見極めにお使いください。

※ 「手数料が同じだから、証明が苦しい業種も一緒に出しておこう」という進め方はお勧めしません。1業種でも要件を満たせなければ申請全体の処理に影響し得ます。まとめるのは、要件を満たせることが確認できた業種だけにしてください。

3-3. 行政書士報酬は業種数で変わり得る

法定手数料が業種数と無関係である一方、行政書士報酬は業種数や証明方法によって変わり得ます。営業所技術者の証明が資格証明書1枚で済む業種と、10年分の実務経験証明書を作成する業種とでは、作業量がまったく違うためです。当事務所でも、正確な金額は案件の内容を確認したうえでお見積りしています(→ §7)。

4. 更新と同時に出すときの費用——合算と「3か月ルール」

業種追加を検討するタイミングは、更新の時期と重なりやすいものです。ここが費用面でもっとも設計の余地があるところです。

4-1. 手数料は合算になる

手引 PDF p.14 は、複数の申請を同時に行う場合について次のように記載しています。

【複数の申請を同時に行う場合】 1つの許可申請で、追加申請と更新申請を同時に申請したり、業種別に一般許可と特定許可の両方を申請することもできますが、許可申請手数料はそれぞれの額の合計額となります。

手引が挙げている例は次のとおりです(手引 PDF p.14)。

組み合わせ法定手数料
一般許可更新 50,000円 + 一般許可追加 50,000円100,000円
一般許可更新 50,000円 + 特定許可更新 50,000円100,000円
一般許可追加 50,000円 + 特定許可新規 90,000円140,000円

同趣旨の記載は、申請パターン別の注意点にもあります(手引 PDF p.154)。

①更新+追加………5万円+5万円=10 万円

②更新+般特新規…5万円+9万円=14 万円

「同時に出せば安くなる」わけではありません。手数料は単純に足し算です。では同時に出す意味はどこにあるのか——それが次の「許可日の一本化」です。

4-2. ★3か月ルール——一本化できる期限は「30日前」ではない

追加申請と更新申請を一冊で行う場合(=複数の許可日を一本化する=有効期間の調整を行う場合)について、手引 PDF p.153 は【提出期限】として明確な線を引いています。条件は、既存の許可が失効する日の3か月前までに受け付けられていること。残りが3か月を切っている場合は、更新とは別冊で申請書を作成する扱いになり、その場合は許可日を一本化できません(手引 PDF p.153)。

同じ趣旨は、許可申請の種類の説明にも出てきます。追加許可の申請時に合わせて更新許可申請を行う追加+更新許可申請は、「許可の有効期間満了の日まで3か月以上残っている場合のみ申請可」とされています(手引 PDF p.13)。

ここは間違えやすいところです。更新申請そのものの期限は「有効期間満了の日の30日前まで」(手引 PDF p.21、建設業法施行規則第5条)ですが、追加と一冊にして許可日を一本化できるのは「3か月前まで」です。この2か月の差を見落とすと、一本化のチャンスを逃します。

何の期限か期限出典
更新申請の受付(書類に不備がなく受付印が押印された状態)有効期間満了の日の30日前まで手引 PDF p.13、p.21
更新申請の提出開始有効期間満了の日の3か月前から手引 PDF p.21
追加+更新を一冊で(許可日の一本化)既存の許可が失効する日の3か月前までに受付手引 PDF p.153、p.13

3つの記載を並べると、次のようになります。一本化の期限は失効の3か月前までの受付(手引 PDF p.153)。一方、更新申請そのものは有効期間満了の3か月前から提出することができるとされ(手引 PDF p.21)、追加+更新許可申請は満了の日まで3か月以上残っていれば申請可とされています(手引 PDF p.13)。いずれにせよ、残存期間が3か月を切った時点で一本化の可能性は消えます。具体的にいつ提出できるか(3か月前より前に受け付けてもらえるか)は運用の問題ですので、個別に岡山県土木部監理課建設業班へご確認ください。

いずれにしても、準備には相応の時間がかかります。業種追加を考えているなら、更新期限の半年前には検討を始めるのが現実的です。

4-3. 一本化するかどうかで書類の作り方も変わる

一本化する場合としない場合とで、様式第1号(許可申請書)の記載内容が変わります(手引 PDF p.153〜154)。

一冊で行う(一本化する)別冊で行う(一本化しない)
「許可の有効期間の調整」欄「1」(する)「2」(しない)
04項番更新する建設業+追加する建設業を全て記入今回追加する建設業のみ記入
05項番現在許可を受けている建設業のみ記入現在許可を持っている建設業を全て記入

(出典:手引 PDF p.153〜154)

一本化する場合は、一般・特定を含めた全ての許可日を一本化することになり、許可日が3つ以上ある場合に一部の許可日のみを一本化することはできません(手引 PDF p.155〜156)。「必要な分だけ揃える」という選択肢はない、という点も費用設計上は重要です。

5. 許可日が2つに割れると、5年後の更新費用が二重になる

ここが、業種追加の費用を「今回いくらか」だけで判断してはいけない理由です。

5-1. 仕組み

許可の有効期間は許可日から5年間です(手引 PDF p.21)。更新のたびに法定手数料50,000円と報酬が発生します。

業種追加をすると、追加した業種には新しい許可日が付きます。既存業種の許可日と追加業種の許可日が別々になると、許可年月日が2つある状態になります。手引 PDF p.155 は、更新申請の注意点として「5年以内に追加申請等を行ったため、現在許可年月日が2つ以上あり」という状況を前提にした記載を置いています。

許可日が2つあるということは、更新のタイミングも2回来るということです。

許可日が1つ(一本化済)許可日が2つ(一本化せず)
5年間の更新回数1回2回
5年間の更新に係る法定手数料50,000円100,000円
更新のために動く回数(報酬・書類準備)1回2回

※法定手数料は手引 PDF p.14 の更新50,000円による。報酬は別途。

追加のときに一本化しておかなかったせいで、以後5年ごとに更新手続きが2回発生する——これが、業種追加における最大の「見えないコスト」です。しかも更新は5年ごとに永続的に繰り返されますから、差は累積します。

5-2. 一本化には「更新の前倒し」というコストがある

ただし、一本化は無条件に得なわけではありません。一本化する場合は、まだ有効期間が残っている既存業種についても同時に更新申請を行うことになります(手引 PDF p.153。04項番に更新する建設業と追加する建設業を全て記入する扱い)。つまり、残っていた有効期間を使い切らずに更新する形になります。

したがって、判断は次のトレードオフになります。

  • 一本化する:今回、更新分の法定手数料50,000円(+報酬)が前倒しで発生する。その代わり、以後は許可日が1つに揃い、更新は5年に1回で済む。
  • 一本化しない:今回は追加分の50,000円(+報酬)だけ。その代わり、以後5年ごとに更新が2回発生し続ける。

残存期間が短いほど一本化が有利になり、追加直後に更新したばかりで残存期間が長いほど不利になります。そして前述のとおり、そもそも残存期間が3か月を切っていれば一本化はできません(手引 PDF p.153)。この判断は、自社の許可日・残存期間・今後の追加予定を並べて初めて答えが出るもので、一般論では決まりません。当事務所では、業種追加のご相談をいただいた際に許可日の構成と更新スケジュールを確認したうえで、一本化するかどうかを含めてご提案しています。

6. 実費はいくらかかるか——業種追加で「かかるもの」と「かからないもの」

法定手数料・報酬のほかに、証明書等の取得実費がかかります。業種追加は、新規申請に比べて実費が抑えられる場面があるのが特徴です。ここを正しく見積もると、総額の見通しが立ちます。

6-1. 追加申請でも必要になる証明書

岡山県「審査要領」(令和7年9月1日)PDF p.29〜30 は、次の証明書について「建設業許可申請(新規、更新、追加、般特新規)及び変更届(役員の追加)の際には」必要である旨を記載しています。

  • 登記されていないことの証明書(成年被後見人・被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書)……岡山地方法務局戸籍課の窓口で取得(郵送の場合は東京法務局後見登録課)。本籍地の記載は不要(手引 PDF p.169)
  • 身分証明書(成年被後見人・被保佐人とみなされる者に該当せず、破産者で復権を得ないものに該当しない旨の市町村長の証明書)……本籍地の市町村役場で取得(手引 PDF p.169)

これらは役員等の人数分必要になるため、役員が多い法人ほど実費が積み上がります。取得手数料は各機関の定めによるため、本記事では金額を断定しません。

6-2. ★同時申請なら証明書の原本は1部でよい

費用を抑える具体的な運用が、審査要領 PDF p.30 に明記されています。

許可申請書と同時に役員等の変更届が提出された場合、又は更新申請と業種追加の申請が同時になされた場合等で同日にそれぞれを受理する場合においては、証明書の原本が1部提出されていれば足りることとする。(中略)なお、原本は許可申請書と変更届が同時の場合は許可申請書に、更新申請と追加申請が同時の場合は更新申請に添付する(身分証明書についても同様の取扱い)。

つまり、更新と業種追加を同日に受理してもらえる場合、登記されていないことの証明書・身分証明書は原本1部で足ります。別々の時期に申請すれば、そのつど役員全員分を取り直すことになります。役員が複数いる法人では、これは無視できない差になります。

なお、同じ箇所にはいずれかの書類に不備があって返却する場合にはいずれの書類も返却し、後日同時に受け付けるとも記載されています(審査要領 PDF p.30)。同時申請は実費を抑えられる一方で、片方の不備が全体を止める構造でもあります。同時に出すなら、書類の完成度を揃えておく必要があります。

6-3. ★残高証明書は不要になることが多い

新規申請では、財産的基礎を証明するために500万円以上の残高証明書が必要になる場面があります。業種追加では、これが不要になるケースが多い——これが実費面での最大の違いです。

手引 PDF p.9〜10 は、財産的基礎の要件を次のいずれかを満たすこととしています。

  1. 500万円以上の資金調達能力があると認められること(取引金融機関の預金残高証明等)
  2. 自己資本の額が500万円以上あること
  3. 許可申請直前の過去5年間許可を受けて継続して営業した実績を有すること

業種追加をする会社は、既に許可を受けて営業しているわけですから、③に該当すれば残高証明書は不要です。手引 PDF p.169 の必要書類一覧表も、500万円以上の残高証明書について「必要なとき」と整理したうえで、注1として次の場合は不要としています。

注1)次の場合は不要 (①直近の財務諸表で500万円以上の自己資本を有する場合、②追加(般特新規)申請直前の過去5年間、許可を受けて継続して営業した実績を有する者)

裏を返せば、該当しなければ必要です。審査要領 PDF p.28 は業種追加についてより踏み込んでおり、業種追加の申請であっても、①許可申請の直前5年間に許可を受けて継続して営業した実績がなく、かつ②直前決算における自己資本(純資産)の額が500万円未満である、という両方に当てはまる場合は残高証明書の添付が必要になると注意を促しています(審査要領 PDF p.28)。

そして同じ箇所には、「許可を受けて継続して営業した実績」は許可取得後の事業年度終了報告で確認を行うとも書かれています(審査要領 PDF p.28)。ここが §9 につながります——決算変更届を出していなければ、継続営業の実績を確認してもらえないという構造です。

なお、新規設立法人が1度目の決算を迎えないままに追加申請(般特新規申請)をする場合、自己資本の額は設立時の財務諸表により確認するとされています(審査要領 PDF p.28)。財産的基礎の要件そのものは建設業許可の財産的要件|500万円・残高証明の準備をご覧ください。

6-4. 追加申請では作らなくてよい書類がある

書類の作成量は、そのまま準備の手間(=依頼する場合の報酬にも影響する要素)です。追加申請では、次のような軽減があります。

  • 工事経歴書(様式第2号)は、今回追加する業種だけでよい。審査要領 PDF p.8 は「新規、追加及び般特新規の場合、許可を受けようとする業種のみ工事経歴書を作成すればよい」としたうえで、「例えば、『土、と、舗、水』の許可を有しており、『建』の許可を追加して申請する場合の工事経歴書は『建』のみでよい」と具体例を挙げています。なお、追加申請する業種について施工実績がない場合でも「実績なし」等を記載して添付する必要があり、追加申請する業種以外は添付不要です(手引 PDF p.153)。
  • 経管の証明書(様式第7号)は、証明者欄の記載を省略できる場合がある。更新申請・追加申請・般特新規申請の際に、既に提出した証明書の記載内容と同一の内容を証明する必要がある場合には、証明日及び証明者欄の記載のみを省略でき、省略する場合には既に提出した証明書のコピーを添付する扱いです(手引 PDF p.60、審査要領 PDF p.15〜16)。

一方で、追加申請だからといって省略できない書類もあります。

  • 様式第1号 別紙四(営業所技術者等一覧表)は、今回申請する業種だけでなく、既に許可を受けている業種に係る営業所技術者等も含む全員を記入します(手引 PDF p.153)。
  • 様式第3号(直前3年の各事業年度における工事施工金額)は、現在許可を受けている建設業と今回申請する建設業に関する工事施工金額を記入します(手引 PDF p.153)。業種の追加申請書に添付する場合には、当該追加業種についてもその完成工事高を記載します(審査要領 PDF p.10)。

提出部数は、閲覧用3部(正1、副2)+非閲覧用3部(正1、副2)=計6部です(手引 PDF p.15)。書類一式を6部作る作業量は、追加申請でも新規申請でも変わりません。

必要書類の全体像は建設業許可の必要書類一覧|新規・一般で扱っています(同記事は新規申請を軸にしていますので、追加申請での過不足は個別にご確認ください)。

7. 行政書士報酬の目安と、報酬が変わる要因

7-1. 当事務所の業種追加の料金

業務内容(A)行政書士報酬(B)法定手数料合計
建設業許可申請(業種追加)55,000円50,000円105,000円

※(A)行政書士報酬は税込の目安です((B)法定手数料は不課税)。案件の内容により変動しますので、正確な金額は事前にお見積りいたします。上記のほか、証明書の取得実費が別途かかる場合があります。

新規申請・更新申請を含む料金表の全体は建設業許可の費用はいくら?岡山県知事許可の総額目安と法定費用の内訳に一本化して掲載しています。報酬に含まれる業務範囲・追加実費の考え方は建設業許可を行政書士に依頼する費用相場|報酬に含まれる業務と追加実費をご覧ください。

7-2. 報酬が変わる要因

見積りの段階で幅が出るのは、主に次の点です。この3つがそのまま作業量に直結します。

  1. 営業所技術者の証明方法——資格証明書(免状・合格証明書等の原本)で証明できるのか、実務経験証明書(様式第9号)を作成するのかで、必要な資料の量が大きく変わります。特に10年の実務経験で証明する場合は、県民局調査で契約書の原本等の提示が求められるため(手引 PDF p.9)、資料の収集・整理に時間を要します。
  2. 更新と同時に行うかどうか——追加のみか、更新と一冊で行うか(一本化)、別冊で行うかによって、作成する様式の範囲が変わります(手引 PDF p.153〜154)。
  3. 変更届の未提出があるかどうか——未提出の変更届がある場合、追加申請の前にその処理が必要です(§9)。この分は業種追加とは別の業務になります。

7-3. 変更届は許可申請とは別の費用体系です

変更届は許可申請とは別の手続きで、法定手数料はかかりませんが、行政書士に依頼する場合は別途報酬が発生します。このうち §10 のケースCで計算に使う事業年度終了報告(決算変更届)は、当事務所の場合1期あたり44,000円(税込)です。経営業務の管理責任者・役員等の変更届を含む報酬一覧は、建設業許可の費用はいくら?岡山県知事許可の総額目安と法定費用の内訳に一本化して掲載しています。

業種追加のご相談をいただくと、「追加の前に決算変更届が溜まっている」という状態が判明することがあります。その場合、業種追加の費用だけでは終わらない、という現実的な話になります(→ §9・§10のケースC)。

8. 追加申請にかかる期間——概ね2か月+準備期間の逆算

8-1. 申請受付から許可までは概ね2か月程度

手引 PDF p.16 によれば、申請が受け付けられてから許可が下りるまでには、さまざまな調査やデータ処理を要するため、特に問題がないケースでも概ね2か月程度かかります。この標準処理期間を起点に受注スケジュールを逆算する考え方は、500万円以上の工事を受注したい|建設業許可を取るまでのロードマップ【岡山】で詳しく扱っています。

この標準処理期間は、新規申請でも追加申請でも同じ枠組みで説明されています。業種追加だから早い、ということはありません。

8-2. 県民局の営業所調査という工程がある

同じ手引 PDF p.16 は、許可までの流れを次のように説明しています。窓口で書面審査を行い、記載事項に不備がなければ申請が受け付けられ、申請受付後、許可要件の確認のため県民局による営業所調査があり、それとは別に本庁の土木部監理課でも所要の調査を行い、全ての許可要件を充足していると認められると許可される、という流れです。

営業所調査については、許可申請受付後、半月程度で所轄の県民局から実施の連絡が行われます(手引 PDF p.17)。岡山県では所在地に応じて備前県民局・備中県民局・美作県民局の3つの県民局建設部ごとに担当区域を設けており、建設業に関わる事務の一部を行っています(手引 PDF p.168)。

ここで押さえておきたいのは、手引 PDF p.16 の次の一文です。

営業所調査が終わったからといって本庁における調査が終わっているとは限りませんので、仮に営業所調査が申請受付後から間もなく実施されたとしても、許可が早く取得できるということはありません。

県民局の調査が早く終わっても、許可は早くなりません。スケジュールを組むときは、この点を織り込んでください。

8-3. 実際に時間がかかるのは「申請前」

費用と同じく、期間についても申請してからの2か月より、申請にたどり着くまでのほうが長いのが実情です。

  • 営業所技術者の証明資料(資格証明書の原本、実務経験を裏づける契約書・注文書等)の収集
  • 未提出の変更届がある場合の処理(§9)
  • 証明書類(登記されていないことの証明書・身分証明書等)の取得
  • 6部の申請書類の作成

窓口では事前審査は一切行われず、「正本と副本を必要部数作成し、日付の記入、納付済証の貼付等の遺漏がないことを確認し、書類を完全に整えた上で提出(送付)してください」とされています(手引 PDF p.16)。窓口で相談しながら仕上げていくことはできません。

さらに手引 PDF p.16 は、窓口の運用についても注意を促しています。11時30分から13時00分までと、16時30分から翌開庁日の9時00分までは窓口が閉じられ、その間は審査も休止されます。しかも原則として、審査の途中であっても窓口閉鎖の時刻をもって審査は終了する扱いです。そのうえで手引は、新規・更新・追加・般特新規の申請の場合には特に、さらに十分な時間的余裕を持って来庁するよう求めています(手引 PDF p.16。窓口の運用条件そのものは §11-1 も参照)。

「追加」が名指しで挙げられている点に注目してください。追加申請は、窓口での書面審査に時間がかかる類型として扱われています。閉鎖時刻で審査が打ち切られれば、その日は受け付けられません。なお、時間的な余裕がある申請等については郵送による提出も受け付けられています(手引 PDF p.16)。

8-4. 逆算のめやす

局面めやす
資料収集・書類作成案件により変動(実務経験証明が必要な場合は長期化)
申請受付 → 県民局から営業所調査の連絡受付後半月程度(手引 PDF p.17)
申請受付 → 許可特に問題がないケースで概ね2か月程度(手引 PDF p.16)

「この工事を受注するために業種を増やしたい」という動機で動く場合、受注の意思決定から許可まで最低でも2か月以上を見込む必要があります。取引先に許可の取得時期を伝える場面では、この期間を前提に話をしてください。期間の全体像は別記事「建設業許可の取得期間はどれくらい?申請から許可までの標準処理期間【岡山県知事許可】」で扱う予定です(公開後にリンクを追加します)。

9. 費用が跳ね上がる最大の落とし穴=変更届の提出漏れ

ここまでの費用計算がすべて崩れるのが、このパターンです。

9-1. 変更届が溜まっていると、そもそも受け付けられない

手引 PDF p.22 は、変更届出書について次のように明記しています。

期限内の提出を怠っている場合には許可の更新・追加申請等はできません。また、監督処分や罰則の対象にもなります。

同じ趣旨が、追加申請の注意点にも置かれています。手引 PDF p.153 は「変更届の提出漏れがある場合」を②として挙げ、その状態では追加・般特新規・更新のいずれの申請も受付ができないとしています。加えて、変更届を出さないまま変更前の情報で許可を受けてしまった場合には監督処分を受けることになるとして注意を促しています(手引 PDF p.153)。

「業種追加の申請書だけ持っていけば受け付けてもらえる」わけではありません。未提出の変更届がある状態では、追加申請の受付そのものができません。

9-2. 最も多いのが事業年度終了報告(決算変更届)

変更届のうち、毎年必ず発生するのが事業年度終了報告です。手引 PDF p.22 は、決算日から4か月以内に事業年度終了の変更届出書の提出が必要としています。

これが数年分溜まったまま業種追加を検討される場合があります。その場合、業種追加に着手する前に、溜まっている年度分の事業年度終了報告をすべて提出する必要があります。当事務所の報酬は事業年度終了報告1期あたり44,000円(税込)ですので、3期分溜まっていれば132,000円——業種追加そのものの費用(105,000円)を超えます。

9-3. さらに、残高証明書の要否にも波及する

§6-3 で触れたとおり、審査要領 PDF p.28 は、業種追加の審査に当たって「許可を受けて継続して営業した実績」は許可取得後の事業年度終了報告で確認を行うとしています。

つまり、事業年度終了報告が未提出だと、

  1. そもそも追加申請を受け付けてもらえない(手引 PDF p.22、p.153)
  2. 受け付けられる状態にしても、継続営業の実績を確認する材料がない
  3. 直前決算の自己資本が500万円未満なら、残高証明書の添付が必要になる(審査要領 PDF p.28)

という形で、手続きの入口から実費まで、連鎖的に費用が増えていく構造になっています。

9-4. 対策——維持を仕組みにする

業種追加は「事業が伸びているとき」に検討する手続きです。その局面で、過去の届出漏れがボトルネックになるのは避けたいところです。

当事務所では、顧問契約(月額5,500円(税込)〜の3プラン)で、事業年度終了報告・期限管理・月次相談を含めてお引き受けしています。更新業務だけで毎年発生する費用と、入札参加資格の更新(2年に1回)まで含めて考えると、定額のほうが結果的に総額を抑えられるケースがあります。

※顧問契約の金額は税込の目安です。ご契約内容・業務範囲により変動しますので、正確な金額は事前にお見積りいたします。

10. 総額シミュレーション(3ケース)

以下はいずれも目安であり、実費(証明書取得費用等)は含みません。行政書士報酬は税込、法定手数料は不課税です。案件の内容により変動しますので、正確な金額は事前にお見積りいたします。

ケースA:一般建設業のまま1業種を追加(届出は最新)

内訳金額
法定手数料(追加)50,000円
行政書士報酬(業種追加)55,000円
合計105,000円

もっともシンプルな形です。既存業種の許可日はそのままで、追加業種に新しい許可日が付きます。5年後の更新は2回に分かれます(→ §5)。

ケースB:更新と同時に2業種を追加し、許可日を一本化(残存期間3か月以上)

内訳金額
法定手数料(更新50,000円+追加50,000円)100,000円(手引 PDF p.14、p.154)
行政書士報酬(業種追加+更新)案件によりお見積り
法定手数料の小計100,000円

追加する業種が2つでも、法定手数料は追加分50,000円のままです(業種の数と手数料は無関係/手引 PDF p.14)。許可日が1つに揃うため、以後の更新は5年に1回で済みます。残存期間が3か月を切っていると一本化はできません(手引 PDF p.153)。

ケースC:一般許可しかない状態で特定建設業を取る+決算変更届が2期未提出

内訳金額
事業年度終了報告 2期分(44,000円×2)88,000円
法定手数料(般特新規90,000円
行政書士報酬案件によりお見積り
法定手数料+前提処理の小計178,000円

「業種を増やすだけ」のつもりが、申請区分が般特新規(90,000円)で、しかも前提として変更届の処理が必要という、費用が最も膨らむ形です。ケースAの2倍近くになります。事前に自社の状態を確認しておく価値は、この差に表れます。

※ 上記はいずれも典型例を単純化したものです。役員数・営業所の数・営業所技術者の証明方法によって、実費・報酬とも変動します。

11. 岡山県で業種追加をするときの実務前提

最後に、岡山県知事許可で業種追加を進める場合に押さえておく前提を整理します。

11-1. 申請先は県庁の本庁一元。県民局では受け付けられない

岡山県土木部監理課建設業班(県庁6階)

〒700-8570 岡山市北区内山下2-4-6/直通電話 086-226-7463

窓口受付時間 9:00〜11:30、13:00〜16:30(閉庁日を除く)

(手引 PDF p.16。郵送の場合の送付先も同じ)

岡山県では所在地に応じて3つの県民局建設部が建設業に関わる事務の一部を行っていますが、建設業許可申請及び変更届の受付については出先機関ではなく、本庁の土木部監理課建設業班で行っています(手引 PDF p.168)。

つまり、倉敷市や県北の事業者であっても、提出先は岡山市北区内山下の県庁です。しかも事前審査は行われないため、書類が整っていなければ出直しになります。岡山市の事業者であっても、窓口の閉鎖時刻をまたげば審査は打ち切られます(手引 PDF p.16)。移動時間・出直しのリスクも、実質的なコストとして計算に入れてください。時間的な余裕がある申請等については郵送も受け付けられています(手引 PDF p.16)。

11-2. 許可証明書が必要な場合は1通750円

入札参加資格審査申請等で許可証明書が必要になる場合、証明書1通につき手数料750円です(納付済証を様式に貼付/手引 PDF p.23)。ただし手引は、県内ほとんどの自治体で許可証明書が入札参加資格審査申請の添付書類から除かれているため、真に必要か申請先の自治体のホームページ等で確認するよう案内しています(手引 PDF p.23)。必要かどうか確認せずに取得すると、無駄な実費になります。

11-3. どの業種を追加するかで、証明の難易度=費用が変わる

同じ「1業種追加」でも、営業所技術者を国家資格で証明できる業種と、実務経験で証明する業種とでは、準備の負担が大きく異なります。追加を検討されることが多い業種については、それぞれ個別の記事で対応資格や要件を整理しています。

自社が要件を満たせるかどうかの全体像は建設業許可の6つの要件(取れるか診断)をご確認ください。業種追加の手続きそのもの(申請区分の選び方・必要書類・要件)については、建設業許可の業種追加とは|岡山で許可業種を増やす手続きと要件で扱っています。

よくある質問(FAQ)

Q建設業許可の業種追加にかかる法定手数料はいくらですか?
A岡山県知事許可の場合、追加許可申請の法定手数料は50,000円です(岡山県「建設業許可の手引」令和7年9月1日改訂 PDF p.14)。新規許可申請・般特新規許可申請の90,000円とは別区分です。当事務所にご依頼いただく場合の報酬は55,000円(税込)で、法定手数料50,000円と合わせた総額の目安は105,000円となります。このほか、必要になった場合の証明書取得実費が別途かかります。報酬は税込の目安であり、案件の内容により変動しますので、正確な金額は事前にお見積りいたします。
Q2業種・3業種をまとめて追加すると、手数料は2倍・3倍になりますか?
Aなりません。手引 PDF p.14 は「手数料の額は申請する業種の数とは関係ありません」と明記しています。同じ区分(一般なら一般)内であれば、何業種追加しても法定手数料は50,000円です。ただし、業種を増やすにはその業種ごとに営業所技術者(旧:専任技術者)を置けることが必要ですので、まとめられるのは要件を満たせることが確認できた業種に限られます。また、行政書士報酬は証明方法や業種数によって変わり得ます。
Q業種追加なのに90,000円かかると言われました。なぜですか?
A申請区分が「追加許可申請」ではなく「般特新規許可申請」に当たる可能性があります。手引 PDF p.13 は、追加許可申請を「既に建設業の許可を受けている者が、同じ区分(特定・一般)内で別の業種の許可を受けようとする場合」と定義しており、一般建設業の許可しか受けていない者が新たに特定建設業の許可を受けようとする場合(またはその逆)は般特新規許可申請となります。般特新規の法定手数料は90,000円です(手引 PDF p.14)。日常的にはどちらも「業種を増やす」と表現されますが、建設業法上は別の申請区分です。
Q更新と業種追加を同時に申請すると安くなりますか?
A法定手数料は安くなりません。手引 PDF p.14 は、追加申請と更新申請を同時に申請する場合の許可申請手数料は「それぞれの額の合計額となる」としており、一般許可更新50,000円+一般許可追加50,000円=100,000円という例を挙げています(手引 PDF p.154 にも同じ例示があります)。同時申請の意味は、手数料の割引ではなく、複数ある許可日を一本化して以後の更新回数を1回にまとめられる点にあります。ただし一本化するには、既存の許可が失効する日の3か月前までに受け付けられる必要があり、3か月を切っている場合は一本化できません(手引 PDF p.153)。
Q決算変更届(事業年度終了報告)を出していなくても業種追加はできますか?
Aできません。手引 PDF p.22 は「期限内の提出を怠っている場合には許可の更新・追加申請等はできません」と明記しており、追加申請の注意点にも「変更届の提出漏れがある場合、追加、般特新規、更新申請の受付はできません」と記載されています(手引 PDF p.153)。事業年度終了報告は決算日から4か月以内の提出が必要です(手引 PDF p.22)。さらに、岡山県「審査要領」PDF p.28 は、業種追加の審査で「許可を受けて継続して営業した実績」を許可取得後の事業年度終了報告で確認するとしており、未提出だと財産的基礎の確認にも影響し、残高証明書の添付が必要になる場合があります。未提出分がある場合は、まずその処理からご相談ください。

まとめ

  • 岡山県知事許可の業種追加は、法定手数料50,000円です(手引 PDF p.14)。当事務所の報酬55,000円(税込)と合わせた総額の目安は105,000円、これに必要な場合の証明書取得実費が加わります。
  • 手数料の額は申請する業種の数とは関係ありません(手引 PDF p.14)。同じ区分内でまとめて追加すれば法定手数料は1回分。ただし、まとめてよいのは営業所技術者の要件を満たせることが確認できた業種だけです。
  • 50,000円で済まないケースが3つあります。①一般と特定の区分をまたぐと般特新規=90,000円(手引 PDF p.13、p.14)、②更新と同時なら合算(更新5万+追加5万=10万/手引 PDF p.14、p.154)、③変更届の提出漏れがあるとそもそも受け付けられない(手引 PDF p.22、p.153)。
  • 一本化できるのは「有効期間満了の3か月前」までです(手引 PDF p.153、p.13)。更新申請自体の期限(30日前/手引 PDF p.21)とは別物なので、2か月の差を見落とさないでください。
  • 許可日が2つに割れると、以後5年ごとに更新が2回発生します。法定手数料だけで5年ごとに50,000円の差が出続けます(手引 PDF p.14、p.21、p.155)。今回の金額だけで判断しないでください。
  • 業種追加は新規申請より実費が軽くなる場面があります。直前5年間許可を受けて継続営業していれば残高証明書は不要(手引 PDF p.169注1、審査要領 PDF p.28)。工事経歴書も追加業種だけでよく(審査要領 PDF p.8)、更新と同日受理なら登記されていないことの証明書・身分証明書は原本1部で足ります(審査要領 PDF p.30)。
  • 期間は、申請受付から許可まで概ね2か月程度(手引 PDF p.16)。県民局の営業所調査の連絡は受付後半月程度(手引 PDF p.17)ですが、調査が早く終わっても許可は早くなりません(手引 PDF p.16)。手引は「特に、新規、更新、追加、般特新規申請の場合、更に十分な時間的余裕を持ってお越しください」と明記しています。
  • 最大の落とし穴は決算変更届の未提出です。3期分溜まっていれば、その処理だけで業種追加そのものの費用を超えます。加えて「継続して営業した実績」の確認材料も失われ、残高証明書が必要になり得ます(審査要領 PDF p.28)。

業種追加を検討している時点で、その会社は受注を広げる局面にあります。費用の差が生まれるのは金額表の上ではなく、「いつ・どの区分で・何と一緒に出すか」という設計の部分です。許可日と更新スケジュールを一度並べてみることをおすすめします。

業種追加の費用のご相談は無料相談から(30秒入力のフォーム)

「この業種追加は5万円か9万円か」「更新と一緒に出したほうが得か」「決算変更届が溜まっているが追加できるか」——費用の見積りだけのご相談も歓迎です。許可日の構成と更新スケジュールを確認したうえで、一本化の要否を含めてご提案します。LINEでご相談の際は、許可通知書(許可年月日・許可業種が分かるもの)をお手元にご用意ください。お電話は070-8567-3197。

※料金はいずれも税込の目安です。ご依頼内容により変動しますので、正確な金額は事前にお見積りいたします。

※「建設業許可の取得期間」「建設業許可の更新費用」「建設業許可の維持にかかる年間費用」の各記事は近日公開予定です(公開後にリンクを追加します)。

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